裁判
「裁判で争う」などのように使う「裁判」という言葉。
「裁判」は、音読みで「さいばん」と読みます。
「裁判」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「裁判」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
裁判の意味
「裁判」には次の二つの意味があります。
1物事の正・不正を判定すること。
2裁判所が法的紛争を解決する目的で行う公権的な判断。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
裁判の意味①「物事の正・不正を判定すること。」
「裁判」の一つ目の意味は「物事の正・不正を判定すること。」です。
法律によらず、物事の正・不正を判定することをいいます。
「魔女狩り裁判」などの場合はこの意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ところが、今日では裁判には結論のほかに理由が必要になってきました。
(出典:末弘厳太郎『小知恵にとらわれた現代の法律学』)
・それにあの裁判の黒白はだれが見たってはっきりしてるじゃあないか。
(出典:モリエール/鈴木豊訳『人間ぎらい』)
・そんなことは、村で勝手に掟をこさへて、裁判もやるつて話は聞いたさ。
(出典:岸田国士『道遠からん 四幕』)
・宗教裁判というのが、名前を変えた処刑に過ぎないことを知っているのだった。
(出典:ヤマグチノボル『ゼロの使い魔 第13巻(聖国の世界扉)』)
類語
・裁き(さばき)
意味:理非を明らかにすること。(出典:デジタル大辞泉)
・審判(しんぱん)
意味:物事の是非・適否・優劣などを判定すること。(出典:デジタル大辞泉)
・裁定(さいてい)
意味:物事の善悪・可否を判断して決めること。(出典:デジタル大辞泉)
・断罪(だんざい)
意味: 罪をさばくこと。罪に対して判決を下すこと。(出典:デジタル大辞泉)
裁判の意味②「裁判所が法的紛争を解決する目的で行う公権的な判断。」
「裁判」の二つ目の意味は「裁判所が法的紛争を解決する目的で行う公権的な判断。」です。
裁判所が法律に基づいて紛争を解決することを言います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・弟が、警察や裁判の記事に興味をもつのを兄は嫌っていたのである。
(出典:セイヤーズ/小山内徹訳『ピーター卿乗り出す』)
・裁判における政治的介入は余りにもたびたび見られることだからである。
(出典:ドウス昌代『東京ローズ』)
・裁判を受けている男を、人々は皆ジャン・ヴァルジャンと呼んでいた。
(出典:ユゴー・ヴィクトル『レ・ミゼラブル』)
・ちなみに、プーシュキンの裁判では、殺人の動機は嫉妬だとされている。
(出典:R・エイヴァリー『コンラッド消耗部隊(全4巻) 2 タンタロスの輪』)
類語
・訴訟(そしょう)
意味:うったえ出ること。裁判を申し立てること。(出典:デジタル大辞泉)
・公判(こうはん)
意味:刑事訴訟で、裁判官、検察官、被告人、弁護人などの訴訟関係人が立会いのうえ、公開の法廷で行なわれる審理裁判の手続。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・審判(しんぱん)
意味:ある事件を審理し、その正否の判断・裁決をすること。(出典:デジタル大辞泉)
・審理(しんり)
意味:裁判の対象になる事実関係および法律関係を裁判所が取り調べて明らかにすること。(出典:デジタル大辞泉)