蛮勇
「蛮勇をふるう」などのように使う「蛮勇」という言葉。
「蛮勇」は、音読みで「ばんゆう」と読みます。
「蛮勇」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「蛮勇」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
蛮勇の意味
「蛮勇」には次の意味があります。
・事の理非や是非を考えずに発揮する勇気。向こう見ずの勇気。(出典:デジタル大辞泉)
「蛮」の字は「乱暴な」という意味を持ちます。
「蛮勇」を分かりやすく言えば「軽率な勇気」という意味です。
「蛮勇」はあまり良い意味では使いません。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・やりたいことをやることは蛮勇だけれど、やりたいことをやらないことは勇気なんだよ。
(出典:西尾維新『新本格魔法少女りすか 3』)
・彼らの中で再び声をかけてくる蛮勇を持ったものはいなかった。
(出典:言乃葉『出席番号32番 衛宮』)
・死ぬ覚悟はしていたが、わざわざ自殺する蛮勇は持ち合わせていない。
(出典:事務狂『fate/stay night 月姫 (TYPE-MOONクロスオーバーの最高峰、文庫5~6巻のボリューム)』)
・何千回となくその生命知らずな蛮勇を世間に見せつけてきた。
(出典:鈴木大輔『ご愁傷さまニノ宮くん 3』)
・見かけは蛮勇の徒だが、本来の気質は好奇心溢れる学者のそれだった。
(出典:千葉暁『アルス・マグナ4 大いなる秘法 邪教の都』)
類語
・匹夫の勇(ひっぷのゆう)
意味:思慮分別なく、血気にはやるだけのつまらない勇気。(出典:デジタル大辞泉)
・小勇(しょうゆう)
意味:つまらない小事や個人的な事柄に対してふるう勇気。血気(けっき)にはやる一時的な勇気。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・強心臓(きょうしんぞう)
意味:度胸があって何事も恐れないこと。また、恥知らずで厚かましいこと。(出典:デジタル大辞泉)
・怖いもの知らず(こわいものしらず)
意味:自信に満ちて、何ものをも恐れないこと。また、無鉄砲なこと。(出典:デジタル大辞泉)
・無鉄砲(むてっぽう)
意味:是非や結果を考えずにむやみに行動すること。また、そのさまや、そのような人。むこうみず。(出典:デジタル大辞泉)