虚飾
「事実を虚飾して話す」などのように使う「虚飾」という言葉。
「虚飾」は、音読みで「きょしょく」と読みます。
「虚飾」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「虚飾」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
虚飾の意味
「虚飾」には次の意味があります。
・内容が伴わないのに外見ばかりをかざること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
実質を伴わないのにうわべだけ華やかに見えることや、そういった見栄を張ることを指します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・無意味な虚飾に満ちたその衣食住を獲得し、維持するために世人は働く。
(出典:ソロー/神原栄一訳『森の生活』)
・外的な虚飾を平気で楽しんでいる空虚な人の好さと言ったものを感ずる。
(出典:小林秀雄『モオツァルト』)
・それも一夜漬け的なものでも、虚飾や演技といったものでもない。
(出典:半藤一利『聖断 天皇と鈴木貫太郎』)
・文明の虚飾に覆われた人類は、むしろ退化しつつあるのではないかというのが彼の感慨なのだ。
(出典:E・R・バローズ『創元版/ペルシダー・シリーズ(全7巻) 4 ターザンの世界ペルシダー』)
・それがもし虚飾にまみれているなら、必ず話をしている時に重大な欠落や矛盾が出てくるはずだ。
(出典:仁木英之『僕僕先生』)
類語
・欺瞞(ぎまん)
意味:あざむくこと。だますこと。(出典:デジタル大辞泉)
・飾り気(かざりけ)
意味:自分をよく見せようとして、表面を飾ろうとする気持ち。(出典:デジタル大辞泉)
・虚構(きょこう)
意味:事実でないことを、本当のことのように仕組むこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・見栄を張る(みえをはる)
意味:ことさらに外見を飾る。うわべをとりつくろう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・粉飾(ふんしょく)
意味:飾りつくろうこと。うわべをとりつくろって立派に見せかけること。(出典:デジタル大辞泉)