萌える
「草花が萌える」などのように使う「萌える」という言葉。
「萌える」は、訓読みで「もえる」と読みます。
「萌える」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「萌える」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
萌えるの意味
「萌える」には次の二つの意味があります。
1 草木が芽を出す。芽ぐむ。
2 俗に、ある物や人に対し、一方的で強い愛着心・情熱・欲望などの気持ちをもつ。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
萌えるの意味①「草木が芽を出す。芽ぐむ。」
「萌える」の一つ目の意味は「草木が芽を出す。芽ぐむ。」です。
野山で草の芽が出てくる時などに使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・すこし行くと、左岸にまた一本の生きているポプラが春の緑に萌えていた。
(出典:ヘディン/岩村忍訳『さまよえる湖』)
・その下駄の足許には短いけれど青々とした草も萌え立っているのである。
(出典:宮本百合子『杉子』)
・長崎の丘に萌えたつ五月の新緑が、高次たち一行を明るく迎えてくれた。
(出典:二宮隆雄『海援隊烈風録』)
・雪があるのに、こんなに柔らかく草が萌え、花が開いているはずはない。
(出典:茅田砂胡『デルフィニア戦記 第01巻 「放浪の戦士」』)
類語
・出芽(しゅつが)
意味:植物が芽を出すこと。芽が出ること。発芽。(出典:デジタル大辞泉)
・分蘖(ぶんけつ)
意味:稲・麦・トウモロコシなどで、茎の根に近い節から新しく茎が発生すること。(出典:デジタル大辞泉)
・実生(みしょう)
意味:種子から発芽して生じた植物。挿し木・取り木に対していう。みばえ。(出典:デジタル大辞泉)
・出穂(しゅっすい)
意味:稲・麦などの穂が出ること。(出典:デジタル大辞泉)
萌えるの意味②「俗に、ある物や人に対し、一方的で強い愛着心・情熱・欲望などの気持ちをもつ。」
「萌える」の二つ目の意味は「俗に、ある物や人に対し、一方的で強い愛着心・情熱・欲望などの気持ちをもつ。」です。
二次元キャラクターやアイドルなどへの強い好意を表す言葉として用いられるスラングです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・要するに、あの舞台上で一番萌える行動を取っていたのは君なのだよ!
(出典:沖田雅『先輩とぼく 05』)
・てゆーか、傷のある男にではなく、そいつの傷そのものに萌えているのだ。
(出典:中村うさぎ『壊れたおねえさんは、好きですか?』)
・猫耳萌えだろうが、あいつらは、自分らの妄想とちゃんと付き合えてる。
(出典:香月日輪『妖怪アパートの幽雅な日常⑦』)
・剣と魔法とゆーちゃん萌えーの世界に行ったきり、大切な弟が還ってこない。
(出典:喬林知『今日からマ王 第14巻 「やがてマのつく歌になる!」』)
類語
・崇拝(すうはい)
意味:心から傾倒して、敬い尊ぶこと。(出典:デジタル大辞泉)
・一途(いちず)
意味:他を考えないで、一つのことに打ち込むこと。また、そのさま。ひたすら。ひたむき。(出典:デジタル大辞泉)
・最愛(さいあい)
意味:最も深く愛していること。(出典:デジタル大辞泉)
・視野狭窄(しやきょうさく)
意味:視野が縁のほうから、あるいは不規則に欠けて狭くなる状態。(出典:デジタル大辞泉)