自嘲
「自嘲するように笑う」などのように使う「自嘲」という言葉。
「自嘲」は、音読みで「じちょう」と読みます。
「自嘲」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「自嘲」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
自嘲の意味
「自嘲」には次の意味があります。
・自分で自分をあざけり笑うこと。自分自身をつまらないだめな人間だと軽蔑すること(出典:精選版 日本国語大辞典)
自分の欠点や振る舞いなどを自虐的に笑いにする意味で使われます。
他人より優れたスキルがあっても自分は取るに足らない人間だと思い込んでしまうときにも用いられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・なぜ私は急にこんな自嘲的な態度をとったのか自分でもわからなかった。
(出典:遠藤周作『月光のドミナ』)
・おれはここまできてもなお、そんなことを考えるのかという自嘲だった。
(出典:三浦真奈美『風のケアル 第5巻 旭光へ翔ける翼』)
・そんな自嘲的な気分に浸っていると、不意に一つの疑問が頭をもたげた。
(出典:佐島勤『魔法科高校の劣等生 6 横浜騒乱編 <上>』)
・あれも、海軍に入ってからの教育によるものだったのか、と自嘲した。
(出典:辺見じゅん『完本 男たちの大和(下)』)
・ロレンスがそんな馬鹿ばかなことを思って自嘲のため息をつきかけた時だった。
(出典:支倉凍砂『狼と香辛料X』)
類語
・冷笑(れいしょう)
意味:さげすみ笑うこと。あざ笑うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・嘲る(あざける)
意味:ばかにして悪く言ったり笑ったりする。(出典:デジタル大辞泉)
・嗤笑(ししょう)
意味:あざけり笑うこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・自虐(じぎゃく)
意味:自分の肉体、心をいためつけること。みずからを責めさいなむこと。(出典: 精選版 日本国語大辞典 )
・自己嫌悪(じこけんお)
意味:自分で自分自身が嫌になること。(出典:デジタル大辞泉)