脳死
「脳死状態」などのように使う「脳死」という言葉。
「脳死」は、音読みで「のうし」と読みます。
「脳死」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「脳死」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
脳死の意味
「脳死」には次の意味があります。
・大脳および脳幹の全機能が完全に停止している状態。(出典:デジタル大辞泉)
転じて、何も考えずに作業を行うことを指す若者言葉としても用いられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・僕は脳死を人の死とすることに関して、倫理観などを質問しただけです。
(出典:内田康夫『遺骨』)
・だから脳死の状態を「生きたからだに死んだ脳」と表現することもある。
(出典:上野正彦『死体検死医』)
・脳死は死だとか、死でないとか、そんなことを一般に決める必要はない。
(出典:養老孟司『涼しい脳味噌』)
・そうされているのは、彼女は公式には脳死と言うことになっているためだ。
(出典:友野詳,清松みゆき,西奥隆起『妖魔夜行 眠り姫は夢を見ない』)
・以前に説明した通り、植物状態の患者と脳死患者は根本的に違うのです。
(出典:初野晴『水の時計』)
類語
・植物状態(しょくぶつじょうたい)
意味: 大脳の傷害によって、意識がなく随意運動は行なわないが、脳幹部以下に異常がないために、呼吸や循環は保たれている状態。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・心停止(しんていし)
意味:心臓の活動が停止した状態。(出典:デジタル大辞泉)
・仮死(かし)
意味:一般に、意識がなく、呼吸が止まっているが、心臓は動いており、瞳孔反射がみられる。(出典:デジタル大辞泉)
・臨床的脳死診断(りんしょうてきのうししんだん)
意味:主治医等が治療方針を決定するために、患者が脳死となっている可能性が高いかどうか臨床的に診断すること。(出典:デジタル大辞泉)
・法的脳死判定(ほうてきのうしはんてい)
意味:臓器移植を行おうとする場合に、臓器移植法に基づき、臓器提供者となる患者について、脳幹を含む脳のすべての機能が不可逆的に停止した状態であることを確認する手続き。(出典:デジタル大辞泉)