脱却
「危機を脱却する」などのように使う「脱却」という言葉。
「脱却」は、音読みで「だっきゃく」と読みます。
「脱却」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「脱却」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
脱却の意味
「脱却」には次の意味があります。
・古い考え方や欠点などを捨て去ること。また、よくない状態から抜け出すこと。
(出典:デジタル大辞泉)
「脱」は「のがれる」や「自由になる」、「却」は「除き去る」を意味する漢字です。
「脱却」は「悪い状態を脱する」という、良い意味で使われる言葉です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・だがその脱却が個人主義を結果するというのが、独特な特徴なのである。
(出典:戸坂潤『読書法』)
・ジョンは彼を隠者生活から脱却させるための計画をたずさえてきたのだ。
(出典:伸たまき『パーム -あるはずのない海』)
・さうして未だこの時期を脱却する力のない自分を苦々しいと思つてゐた。
(出典:阿部次郎『三太郎の日記 第二』)
・あの生活から脱却する機会は死ぬまで彼らには来ないのだと譲吉は思った。
(出典:菊池寛『出世』)
・大陸で生まれた父は、生涯大陸的なものの考え方から脱却しきれなかった。
(出典:東山彰良『流』)
類語
・脱出(だっしゅつ)
意味:抜け出すこと。のがれ出ること。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
・打破(だは)
意味:束縛・抵抗・妨害などを取り除くこと。
(出典:デジタル大辞泉)
・改善(かいぜん)
意味:悪いところを改めてよくすること。
(出典:デジタル大辞泉)
・飛躍(ひやく)
意味:大きく発展して活躍すること。
(出典:デジタル大辞泉)
・釈放(しゃくほう)
意味:拘束を解いて自由にすること。
(出典:デジタル大辞泉)