能ある鷹は爪を隠す
「能ある鷹は爪を隠すを実行する」などのように使う「能ある鷹は爪を隠す」という言葉。
「能ある鷹は爪を隠す」は、「のうあるたかはつめをかくす」と読みます。
「能ある鷹は爪を隠す」とは、どのような意味の言葉でしょうか？
この記事では「能ある鷹は爪を隠す」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
能ある鷹は爪を隠すの意味
「能ある鷹は爪を隠す」には次の意味があります。
・実力のある者ほど、それを表面に現さないということのたとえ。（出典：デジタル大辞泉）
”能”は能力のことであり、知恵のことではないため「”脳”ある鷹は～」と書くのは間違いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・能ある鷹は爪を隠すってのが兄貴の教えだ。
（出典：熊谷達也『邂逅(かいこう)の森』）
・能ある鷹は爪を隠すとは言え、血気盛んなジョニーが、かくも空しい境遇にいつまでも甘んじているわけがない。
（出典：森見登美彦『四畳半神話大系』）
・それは、まあ、それとして、 「能ある鷹は爪を隠す」 ということわざは、 「実力のあるものほど、それをひけらかさないものだ」 という意味だろう。
（出典：青木雨彦『ことわざ雨彦流』）
・そして能ある鷹は爪を隠す、戦果は発表しない。
（出典：CNOVELS編集部『C★NOVELS創刊25周年アンソロジー』）
・僕がこよなく愛する、意外性を秘めた人間だったのだ。能ある鷹は爪を隠すという。
（出典：米澤穂信『古典部シリーズ3 クドリャフカの順番』）
類語
・上手の猫が爪を隠す（じょうずのねこがつめをかくす）
意味：本当に能力のある者は、それをひけらかすようなことはしないたとえ。（出典：デジタル大辞泉）
・飛鳥の撃つや其の首を俛す（ひちょうのうつやそのくびをふす）
意味：鳥が獲物に飛びかかるときには、まず首を伏せる。才能のある者は、平生はおとなしく控え目で、いざというときにその力を出すことのたとえ。（出典：デジタル大辞泉）
・大知は愚の如し（だいちはぐのごとし）
意味：真の知者は、知識や知恵をむやみにひけらかすようなことはしないので、一見愚者のようにみえる。大賢たいけんは愚なるがごとし。（出典：デジタル大辞泉）
・大勇は怯なるが如し（たいゆうはきょうなるがごとし）
意味：真に勇気ある人は、むやみに人と争うようなことはしないから、一見おくびょう者に見える。（出典：デジタル大辞泉）
・良賈は深く蔵して虚しきが如し（りょうこはふかくぞうしてむなしきがごとし）
意味：すぐれた商人は品物を奥深くしまっておき、一見すると手持ちがないように見える。賢者は学徳をみだりに外に現さないため、愚者のように見えるということのたとえ。（出典：デジタル大辞泉）
