肩透かし
「相手に肩透かしされる」などのように使う「肩透かし」という言葉。
「肩透かし」は、訓読みで「かたすかし」と読みます。
「肩透かし」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「肩透かし」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
肩透かしの意味
「肩透かし」には次の意味があります。
・意気込んで向かってくる相手の勢いをうまくそらすこと。(出典:デジタル大辞泉)
本来は大相撲の技の一つで、下から攻めてくる相手を上から叩いて落とすところから、相手の思わぬところを攻撃するため、相手があぜんとしてしまう様子を言い換えたものです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかし、子貢はまたしても鮮やかに肩透しを喰ったような気がした。
(出典:中島敦『弟子』)
・二人の娘も、すっかり肩透かしを食わされた顔になっている。
(出典:乃南アサ『躯(からだ)』)
・何か肩すかしをくったように奈緒実が思った時、下の玄関の戸がガラリと開いた。
(出典:牧野修『アロマパラノイド 偏執の芳香』)
・これには多少、肩透かしを食らったような気持ちを否定できない。
(出典:西尾維新『少女不十分』)
・「もう亡くなりましたよ」 管理人の答えは棟居に肩透かしを食わせた。
(出典:森村誠一『棟居刑事の復讐』)
類語
・いなす
意味:攻撃を簡単にあしらう。また、自分に向けられた追及を言葉巧みにかわす。(出典:デジタル大辞泉)
・躱す(かわす)
意味:ぶつからないように身を翻して避ける。(出典:デジタル大辞泉)
・受け流す(うけながす)
意味:ほどよくあしらって相手の攻撃をかわす。さりげなくあしらう。(出典:デジタル大辞泉)
・敬遠(けいえん)
意味:表面では敬う態度で、実際にはかかわりを持たないようにすること。(出典:デジタル大辞泉)
・待避(たいひ)
意味:安全な場所などによけて、危険の過ぎるのを待つこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)