職人気質
「うちのおやじは職人気質な人だ。」などのように使う「職人気質」という言葉。
「職人気質」は、音読みで「しょくにんかたぎ」と読みます。
「職人気質」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「職人気質」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
職人気質の意味
「職人気質」には次の意味があります。
・職人に特有の気質。自分の技能を信じて誇りとし、納得できるまで念入りに仕事をする実直な性質。(出典:デジタル大辞泉)
手を抜かずに物事の細部までこだわりを持ってつくる職人のような性格という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・そりゃ彼には職人気質な面があって、クライアントと妥協をしなかった。
(出典:樋口有介『枯葉色グッドバイ』)
・無口な職人気質の父親はそんな妻に文句一つ言わず、黙々と菓子を作る。
(出典:永沢光雄『AV女優(下)』)
・職人気質の彼女は、自分に納得がゆくまでていねいに修整したりした。
(出典:小堺昭三『カメラマンたちの昭和史』)
・ごく手堅い職人気質の残る仕事で、その出来栄には見事なものがあります。
(出典:柳宗悦『手仕事の日本』)
・また、やれと言われて出来ないとは言い辛い、職人気質のようなものも心の中にある。
(出典:藤沢周平『喜多川歌麿女絵草紙』)
・ところが、職人気質のその男は、折角仲人に頼んだ友達の顔に泥を塗られたと言って、かんかんになって怒っていた。
(出典:織田作之助『わが町』)
・家系の歴史と誇りの血縁意識が家紋だとすれば、工人の技術と職人気質の責任が象徴されているのが半てんなのです。
(出典:李御寧『「縮み」志向の日本人』)
・その五重塔を建てた大工の職人気質を描いた作品として幸田露伴の『五重塔』がある。
(出典:加藤秀俊『一年諸事雑記帳(下) 7月~12月』)