絶版
「絶版本を手に入れる」などのように使う「絶版」という言葉。
「絶版」は、音読みで「ぜっぱん」と読みます。
「絶版」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「絶版」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
絶版の意味
「絶版」には次の意味があります。
・一度出版した本の版を廃棄して再び発行しないこと。また、その本。(出典:デジタル大辞泉)
「絶版」をわかりやすく言うと、出版された本について追加で印刷して発行しないこと、という意味になります。
厳密には、印刷原版を廃棄した状態を言います。
また、再販されることのない本そのものを「絶版」ということもあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・古い本で、日本では絶版になっているので、最近の人は知らないかもしれないけれど。
(出典:野村美月『文学少女シリーズ(全16巻) 4 “文学少女”と穢名の天使』)
・俺たちの目当ては例の絶版文庫だけだったので、会場の隅で開札が進むのを待っていた。
(出典:三上延『ビブリア古書堂の事件手帖 3 〜栞子さんと消えない絆〜』)
・ロンドンで出たんですが、絶版になってるから、注文してもないんですって。
(出典:豊島与志雄『童貞』)
・原稿書きを仕事にしている私は、絶版になった本を探すことが少なくありません。
(出典:富田倫生『本の未来』)
・林町で備えている井上の和英の大型のがよいと思っていたら絶版の由。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)
類語
・廃止(はいし)
意味:やめて行なわないこと。不用のものとしてやめること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・廃番(はいばん)
意味:製造を止めること、また、製造を止めた品物や品番。(出典:デジタル大辞泉)
・廃盤(はいばん)
意味:製造を中止したレコード盤、音楽CD、DVDなど。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・廃刊(はいかん)
意味:新聞・雑誌などの定期刊行物の刊行を廃止すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・終刊(しゅうかん)
意味:続けていた刊行を終えること。また、その刊行物。最後の刊行。(出典:精選版 日本国語大辞典)