素封家
「代々の素封家」などのように使う「素封家」という言葉。
「素封家」は、音読みで「そほうか」と読みます。
「素封家」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「素封家」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
素封家の意味
「素封家」には次の意味があります。
・大金持の人。財産家。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「素」は「何もない状態」を表し、「封」は「領土」を表します。
つまり「素封家」は、位や領土を持たないながらに、諸侯に匹敵する財産を持っていることを表しています。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この教師は地方の素封家の一人息子で、桁違いの財産家だったのである。
(出典:宮部みゆき『クロスファイア上巻』)
・平垣家は連綿とつづいた土地の素封家で、まるでお城のような家だそうだ。
(出典:松本清張『絢爛たる流離』)
・ここから東といえば、それが当然素封家の詩人秋本でなければならなかった。
(出典:徳田秋声『仮装人物』)
・わが桜部落でも素封家という感じの家で、たいへん清潔なご家庭であった。
(出典:横溝正史『金田一耕助のモノローグ』)
・相手は土地の素封家の息子だったので、親は娘の不始末に怒った。
(出典:松本清張『陸行水行 別冊黒い画集2』)
類語
・ブルジョアジー
意味:。市民階級。有産階級。特に資本家階級の意。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・金満家(きんまんか)
意味:金持。財産家。富豪。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・大尽(だいじん)
意味:財産を多く持っている人。財産家。大金持ち。(出典:デジタル大辞泉)
・資産家(しさんか)
意味:財産の多い人。金持。富豪。財産家。(出典:精選版 日本国語大辞典)
富裕(ふゆう)
意味:財産が多くあって、生活がゆたかなこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)