粗雑
「粗雑なあつかいを受ける」などのように使う「粗雑」という言葉。
「粗雑」は、音読みで「そざつ」と読みます。
「粗雑」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「粗雑」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
粗雑の意味
「粗雑」には次の意味があります。
・いいかげんで大ざっぱなこと。また、そのさま。ざつ。(出典:デジタル大辞泉)
「粗雑」をわかりやすく言うと、細かいところに注意したり気を配ったりしないことをあらわす言葉です。
「粗」と「雑」はどちらも「大ざっぱ」を意味する漢字であり、「粗雑」は良い意味では使わない言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・これは主に日本語のまちがいや、描写の粗雑さや表現の稚拙さのことを指している。
(出典:石原千秋『ケータイ小説は文学か』)
・背景の粗雑に引きかえて、押絵の細工の精巧なことは驚くばかりであった。
(出典:江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編3 怪奇幻想』)
・ぼくのような粗雑な者を愛してくれることを、ぼくはどんなに君に感謝してるだろう!
(出典:ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』)
・部屋の中へ上りこむ粗雑な動作の反対に、気持はひどく惨めであつた。
(出典:坂口安吾『吹雪物語』)
・読みかたが粗雑だと、それについての批評も粗雑にならざるを得ません。
(出典:三好十郎『恐怖の季節』)
類語
・粗末(そまつ)
意味:いいかげんに扱うこと。ないがしろにすること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・稚拙(ちせつ)
意味:子どもじみていてへたなこと。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・粗削り(あらけずり)
意味:物事の質や内面などが洗練されていないこと。仕事の出来上がりなどが大まかなこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・粗忽(そこつ)
意味:不注意なために引き起こしたあやまち。そそう。(出典:デジタル大辞泉)
・大雑把(おおざっぱ)
意味:こまかいことにこだわらないさま。大づかみの態度で物事をするさま。粗雑なさま。おおまか。(出典:精選版 日本国語大辞典)