簡素
「簡素な部屋」などのように使う「簡素」という言葉。
「簡素」は、音読みで「かんそ」と読みます。
「簡素」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「簡素」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
簡素の意味
「簡素」には次の意味があります。
・むだがなく簡単で質素なこと。また、そのさま。あっさりとしていて飾りけのないようす。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「簡素」をわかりやすく言うと「シンプルですっきりとしたさま」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この業界の人たちは、何ゆえに文章の簡素化に必死になるのであろうか。
(出典:東海林さだお『東京ブチブチ日記』)
・子供等もまた次第に父と四人だけの簡素な生活に慣らされて来たからで。
(出典:島崎藤村『新生』)
・それは貴族的だから美しいのではなく、むしろ簡素だから美しいのです。
(出典:柳宗悦『日本民芸館について』)
・昨夜の衣裳の豪華な優美さと今のそれの簡素さの対照を彼は快く思った。
(出典:スタンダール/大久保和郎訳『赤と黒(下)』)
・椅子と机は隣にあるものより簡素で、使い込んであるのがうかがえた。
(出典:荻原規子『西の善き魔女1 セラフィールドの少女』)
類語
・シンプル
意味:むだな点や複雑さなどのないさま。良い意味で、単純なさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・素朴(そぼく)
意味: 自然のままに近く、あまり手の加えられていないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・大人しい(おとなしい)
意味:色・柄などが落ち着いた感じがするさま。(出典:デジタル大辞泉)
・さっぱり
意味:いやみのないさま。また、しつこくないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・あっさり
意味: 人や物事の状態、性質が、複雑でなく、淡泊平明であるさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)