簡単
「簡単な説明」などのように使う「簡単」という言葉。
「簡単」は、音読みで「かんたん」と読みます。
「簡単」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「簡単」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
簡単の意味
「簡単」には次の二つの意味があります。
1物事が大ざっぱで単純なこと。また、そのさま。
2時間や手数がかからないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
簡単の意味①「物事が大ざっぱで単純なこと。また、そのさま。」
「簡単」の一つ目の意味は「物事が大ざっぱで単純なこと。また、そのさま。」です。
細かい部分を省き、大きな部分だけを扱うことを言います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・線路をまたいでいる簡単な建物を向こうへ越えていき、階段を駆け降りた。
(出典:片岡義男『東京青年』)
・簡単なる体操、と手紙には書いてあったが、そんなに簡単でもなかった。
(出典:太宰治『正義と微笑』)
・ここで私はこの国の有様をちょっと簡単に説明しておきたいと思います。
(出典:原民喜『ガリバー旅行記』)
・竹で簡単な柵みたいな物が出来ていて、それには食器が日に乾してある。
(出典:石川欣一『比島投降記』)
類語
・単純(たんじゅん)
意味:そのものだけで、まじりけがないこと。他の要素などが混入していないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・簡略(かんりゃく)
意味:手短で簡単なこと。手軽で簡単なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・安直(あんちょく)
意味: 気軽なこと。容易なこと。しかつめらしくないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・コンパクト
意味:小形で中身が充実していること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
簡単の意味②「時間や手数がかからないこと。また、そのさま。」
「簡単」の二つ目の意味は「時間や手数がかからないこと。また、そのさま。」です。
この場合は「かんたん」の後ろに続く言葉が動作を表すものが多く、手間が少ないわりに、納得のいく結果になることを表します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そのために人は簡単にやってみようという気になってしまうんです。
(出典:原田義人『城』)
・どうすればそれは簡単にとることが出来るだろうか そうだ、いいことがある。
(出典:海野十三『三人の双生児』)
・これはコツのようなもので簡単なのだが、うまく使う者がまずもっていない。
(出典:ドイル・アーサー・コナン『緋のエチュード』)
・簡単な立ち話以上の時間と場所が必要だ、と矢沢富美子は思ったようだ。
(出典:片岡義男『道順は彼女に訊く』)
類語
・たやすい
意味:わけなくできるさま。容易である。やさしい。(出典:デジタル大辞泉)
・あっさり
意味:時間や手間をかけずに物事が行われるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・おちゃのこさいさい
意味:物事がたやすくできること。(出典:デジタル大辞泉)
・苦もなく(くもなく)
意味:大して苦労せずに。わけもなく。(出典:デジタル大辞泉)