箒星
「眩しくきらめく箒星」などのように使う「箒星」という言葉。
「箒星」は、訓読みで「ほうきぼし」と読みます。
「箒星」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「箒星」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
箒星の意味
「箒星」には次の意味があります。
・太陽の周囲を細長い楕円、放物線または双曲線の軌道を描いて運動する星雲状の天体。(出典:日本国語大辞典)
わかりやすく言うと「彗星」ということになります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・箒星が三つ四つ一処に出たかと思うような形で怪しげな色であった。
(出典:正岡子規『熊手と提灯』)
・それは細い星が集まってできた箒星のように、無数の小花が寄りあってできていた。
(出典:加藤幸子『夢の壁・北京海棠の街』)
・茂作は箒星が自分のお嫁さんになつてくれなかつたので腹をたてたのでした。
(出典:小熊秀雄『小熊秀雄全集-14 』)
・その星は日本では箒星と言い、正式にはハレー彗星と呼ばれた。
(出典:千秋寺亰介『怨霊記 1 四国結界篇』)
・まさか箒星の接近と関係があるとは思えぬが。
(出典:岩井志麻子『岡山女』)
・そんなわけで、怪物はすっかり火になって空から落ちましたが、それが地にとどくまでに、夕方になったので、流れ星や箒星と間違えられました。
(出典:三宅幾三郎『ワンダ・ブック——少年・少女のために——』)
・消えるときに箒星のような尾を引くこともなかった。
(出典:宮部みゆき『模倣犯-下』)
・箒星一つ空にあらわれても、すぐそれを何かの前兆に結びつけるような村民を相手に、ただただ彼は心配をわかつのほかなかった。
(出典:島崎藤村『夜明け前』)