私情
「私情を挟む」などのように使う「私情」という言葉。
「私情」は、音読みで「しじょう」と読みます。
「私情」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「私情」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
私情の意味
「私情」には次の意味があります。
・個人的な感情。私意。(出典:デジタル大辞泉)
特に、自分の家族や友人などとの関りによる個人的な感情を言うことが多いです。
また「利己的な心」という意味でも使います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・王は、父としての私情をどうしてもすてることができなかったのだ。
(出典:オウィディウス/田中秀央,前田敬作訳『転身物語(下)』)
・客観的判断に基づくもので私情はありませんので感謝には及びません。
(出典:竜騎士07『うみねこのなく頃に Episode 1 – The Legend of the Golden Witch [A3879D13]』)
・養子となって来たからは、家を先にして私情を後のものとせねばならぬであろう。
(出典:五味康祐『十二人の剣豪』)
・決して私情をはさんだり、あるいはきみを貶めようとするものじゃない。
(出典:松岡圭祐『千里眼 美由紀の正体 下』)
・あのお方は、私情のために王国の利益をそこねることはできない方だと思います。
(出典:上橋菜穂子『守り人シリーズ7 蒼路の旅人』)
類語
・我欲(がよく)
意味:自分一人の利益・満足だけを求める気持ち。(出典:デジタル大辞泉)
・情(じょう)
意味:物事に感じて起こる心の動き。気持ち。(出典:デジタル大辞泉)
・情け(なさけ)
意味:人間味のある心。他人をいたわる心。人情。情愛。思いやり。(出典:デジタル大辞泉)
・私欲(しよく)
意味:自分一人の利益だけを考える気持ち。(出典:デジタル大辞泉)
・利欲(りよく)
意味:利をむさぼる心。利益を得ようとする欲望。(出典:デジタル大辞泉)