石庭
「石庭を前にする」などのように使う「石庭」という言葉。
「石庭」は、音読みで「せきてい」、または訓読みで「いしにわ」と読みます。
「石庭」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「石庭」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
石庭の意味
「石庭」には次の意味があります。
・庭石を主体として構成した庭園。いしにわ。(出典:デジタル大辞泉)
竜安寺の庭園が最初の石庭であり、枯山水の庭園をすべて含めて石庭と呼ばれるようになっています。
かつては景観の美のみならず、月の光の反射で夜の明かりにする意図があったそうです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・石庭などはやはり一草の悌なくしてそれの味はひを出すべきであらう。
(出典:室生犀星『故郷を辞す』)
・志賀直哉が竜安寺の石庭に対して見たものも、大自然の凝縮文法でした。
(出典:李御寧『「縮み」志向の日本人』)
・S映画社長ご自慢の石庭を見せることになって、みんなで縁側に出たんです。
(出典:西村京太郎『一千万人誘拐計画』)
・寂しさにすぐれた人間の心もつき詰めてゆくと、石庭の精神でなければならぬ
(出典:室生犀星『庭をつくる人』)
・宿に歸つて燈下で考へるとこの石庭がよくこなれて頭にはいつて來るやうである。
(出典:堀辰雄『「文芸林泉」読後』)
類語
・白州(しらす)
意味:邸宅の玄関先や庭園などで、白い砂や小石の敷いてある所。(出典:デジタル大辞泉)
・庭園(ていえん)
意味:計画的に草木・池などを配し、整えられた庭。(出典:デジタル大辞泉)
・山水(さんすい)
意味:築山(つきやま)と池とがある庭園。(出典:デジタル大辞泉)
・枯山水(かれさんすい)
意味:池や流水を用いず、石と砂で山水の風景を表現する庭園形式。(出典:デジタル大辞泉)
・ヤード
意味:庭。中庭。(出典:デジタル大辞泉)