矜恃
「矜恃が許さない」などのように使う「矜恃」という言葉。
「矜恃」は、音読みで「きょうじ」と読みます。
「矜恃」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「矜恃」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
矜恃の意味
「矜恃」には次の意味があります。
・自分の能力を優れたものとして誇る気持ち。(出典:デジタル大辞泉)
「矜持」をわかりやすく言うと「プライド」という意味です。
「矜」と「恃」はどちらも「自負する」を意味する漢字です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この少女には、自分の運命は自分で定めるという矜持があった。
(出典:北杜夫『楡家の人びと (下)』)
・文学者としての矜恃の問題は、もはや、個人的な領域であり一般論とはならない
(出典:岸田国士『芝居と僕』)
・知人に自分の精神の暗部を覗かせることは、彼の矜恃が許さなかった。
(出典:村松剛『三島由紀夫の世界』)
・より高い人間的水準の上に立つものとしての知識人の矜恃を求めている。
(出典:宮本百合子『「迷いの末は」』)
・良心というか、矜恃というか、何かがそこなわれでもしたんですか。
(出典:豊島与志雄『女と帽子』)
類語
・自信(じしん)
意味:自分で自分の能力や価値などを信じること。(出典:デジタル大辞泉)
・自尊(じそん)
意味:自分の人格を尊重し、誇りをもち品位を保つこと。 (出典:大辞林 第三版)
・自負(じふ)
意味:自分の才能・知識・業績などに自信と誇りを持つこと。(出典:デジタル大辞泉)
・プライド
意味:誇り。自尊心。自負心。 (出典:大辞林 第三版)
・誇り(ほこり)
意味:ほこること。名誉に思うこと。(出典:大辞林 第三版)