玉露
「玉露入り緑茶」などのように使う「玉露」という言葉。
「玉露」は、音読みで「ぎょくろ」と読みます。
「玉露」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「玉露」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
玉露の意味
「玉露」には次の二つの意味があります。
1 玉のように美しい露。
2 煎茶(せんちゃ)の優良品。日覆いをして育てた茶樹の若葉を原料とする。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
玉露の意味①「 玉のように美しい露。」
玉露の一つ目の意味は「 玉のように美しい露。」です。
朝露がきれいに見えた時の表現に使われます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・雨上がりの散歩で見る美しい玉露。
・雨は嫌いだが玉露を見れるのはいいことだ。
・蜘蛛の巣の玉露はとても幻想的だ。
類語
・朝露(あさつゆ)
意味:朝、降りている露。消えやすいので、古くは、はかないもの、命などにたとえた。(出典:デジタル大辞泉)
・夜露(よつゆ)
意味:夜の間におりる露。(出典:デジタル大辞泉)
・白露(はくろ)
意味:白く光って見える露。しらつゆ。(出典:デジタル大辞泉)
・甘露(かんろ)
意味:中国古来の伝説で、天子が仁政を施すと、天が感じて降らすという甘い露。(出典:デジタル大辞泉)
玉露の意味②「 煎茶(せんちゃ)の優良品。日覆いをして育てた茶樹の若葉を原料とする。」
「玉露」の二つ目の意味は「 煎茶(せんちゃ)の優良品。日覆いをして育てた茶樹の若葉を原料とする。」です。
天保年間(1830〜1844)に、江戸の茶商山本嘉兵衛が宇治で作ったのをきっかけに始まったとされています。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・玉露を一口飲んだが、その味も急に苦くなったような顔だ。
(出典:梅原克文『カムナビ(上)』)
・少し質のよい新茶、または玉露茶を七グラムほど取って急須に入れます。
(出典:平野雅章『熱いが御馳走 食物ことわざ事典II』)
・今の玉露の値と比較すると問題にならぬほど安かったのである。
(出典:上村松園『棲霞軒雑記』)
・後に残されたものは一ぱいの玉露と清焼すがやきのはちに山と盛られた丸ぼうろ。
(出典:永井隆『ロザリオの鎖』)
類語
・日本茶(にほんちゃ)
意味:日本でつくられる茶。特に、緑茶をいう。(出典:デジタル大辞泉)
・中国茶(ちゅうごくちゃ)
意味:中国で作られる茶の総称。烏竜茶(ウーロンちゃ)・普洱茶(プーアルちゃ)・ジャスミン茶などがある。(出典:デジタル大辞泉)
・ほうじ茶(ほうじちゃ)
意味:二番茶以後の硬い葉と茎を強火で焙じた茶。(出典:デジタル大辞泉)
・紅茶(こうちゃ)
意味:茶の若葉を摘み取り、低温で長く発酵させ、乾燥させたもの。(出典:デジタル大辞泉)