特典
「うれしい特典」などのように使う「特典」という言葉。
「特典」は、音読みで「とくてん」と読みます。
「特典」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「特典」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
特典の意味
「特典」には次の意味があります。
・特別に与えられる恩典。特別の待遇。(出典:デジタル大辞泉)
「特典」は「景品」とは異なり、必ずしも品物であるとは限りません。「〇〇する権利」など特別に与えられる資格であると言えます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ところがこの経験というものは、だれにでも自由に与えられる特典ではない。
(出典:プレヴォ/鈴木豊訳『マノン・レスコオ』)
・だが軍人軍属恩給の特典をすべての隊員が放棄したとも考えられない。
(出典:森村誠一『新・人間の証明(下)』)
・このような純粋な享楽は吾々素人に許された特典のようなものである。
(出典:寺田寅彦『二科会展覧会雑感』)
・のみならず、ただ働きの囚人労働者千人を毎年提供する特典まで与えている。
(出典:柴田錬三郎『(柴錬立川文庫5) 日本男子物語』)
・ちょっぴりでもいい、会員だけには何か特典が与えられてもいいのではないか。
(出典:和田利夫『昭和文芸院瑣末記』)
類語
・職権(しょっけん)
意味:職務を行ううえで与えられている権限。公の機関や公務員などがその地位や資格に基づいて一定の行為をなしうる権限およびその範囲。(出典:デジタル大辞泉)
・特権(とっけん)
意味:特定の身分や地位の人がもつ、他に優越した権利。(出典:デジタル大辞泉)
・利権(りけん)
意味:利益を得る権利。特に、業者が政治家や役人と結託して獲得する権益。(出典:デジタル大辞泉)
・資格(しかく)
意味:あることを行うのに必要な、また、ふさわしい地位や立場。(出典:デジタル大辞泉)
・権限(けんげん)
意味:個人がその立場でもつ権利・権力の範囲。(出典:デジタル大辞泉)