物悲しい
「物悲しい表情」などのように使う「物悲しい」という言葉。
「物悲しい」は、訓読みで「ものがなしい」と読みます。
「物悲しい」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「物悲しい」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
物悲しいの意味
「物悲しい」には次の意味があります。
・なんとなく悲しい。(出典:デジタル大辞泉)
「物悲しい」とは、理由はないが心が痛んで泣けてくることを言います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・床に置いた取材用のテープレコーダーから物悲しい反戦歌が流れていた。
(出典:近藤絃一『したたかな敗者たち』)
・遠くに向けられた眸からは、鋭い光が消え、むしろ物悲しくさえ見えた。
(出典:夏樹静子『風の扉』)
・こんな物悲しい日々を送るうちに、彼女は素敵なことを思いついたのよ。
(出典:アレティーノ/結城豊太訳『ラジオナメンティ』)
・入り口で振り返って見ると、堂のなかは物悲しいほどにガランとしていた。
(出典:和辻哲郎『古寺巡礼』)
・子供たちの唄は意味はわからなくてもどこか物悲しい節まわしがある。
(出典:遠藤周作『沈黙』)
類語
・悲しい(かなしい)
意味:心が痛んで泣けてくるような気持ちである。嘆いても嘆ききれぬ気持ちだ。(出典:デジタル大辞泉)
・寂しい(さびしい)
意味:心が満たされず、物足りない気持ちである。(出典:デジタル大辞泉)
・うら悲しい(うらがなしい)
意味:なんとなく悲しい。(出典:デジタル大辞泉)
・胸が痛む(むねがいたむ)
意味:心に苦痛を感じる。心配事などで苦しい思いをする。(出典:デジタル大辞泉)
・ひしひし
意味:強く身に迫るさま。切実に感じるさま。(出典:デジタル大辞泉)