煮え切らない
「煮え切らない会話」などのように使う「煮え切らない」という言葉。
「煮え切らない」は、訓読みで「にえきらない」と読みます。
「煮え切らない」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「煮え切らない」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
煮え切らないの意味
「煮え切らない」には次の意味があります。
・態度がはっきりしない。ぐずぐずしている。(出典:デジタル大辞泉)
なかなか決断できないという意味で使われます。
鍋の中がまだ生に近い中途半端な状態が語源です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・想像の中の父はいつも不機嫌な煮え切らない態度でむっつりとしている。
(出典:矢田津世子『父』)
・というより、端はたから見ていてイライラするほどに煮え切らない性格だった。
(出典:高橋弥七朗『灼眼のシャナ 第11巻』)
・この男自身がもともときわめて煮え切らない性質だからであった。
(出典:山田風太郎『忍法関ヶ原』)
・そんな煮にえ切らない日々がしばらくつづいた、ある日のことである。
(出典:鈴木大輔『ご愁傷さまニノ宮くん 5』)
・そんな俺の煮え切らない思考を、俺の中のもうひとりが罵倒した。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 1 鬼隠し編』)
類語
・不確か(ふたしか)
意味:確かではないさま。あやふや。不確実。(出典:デジタル大辞泉)
・有耶無耶(うやむや)
意味:物事がどうなのかはっきりしないこと。また、そのさま。あいまいなさま。(出典:デジタル大辞泉)
・漠然(ばくぜん)
意味:ぼんやりとして、はっきりしないさま。広くてはてしのないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・曖昧(あいまい)
意味:物事がはっきりしないこと。物事が確かでないさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・何方付かず(どっちつかず)
意味:いずれとも定まらずに、中途半端なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)