灰燼
「かいじん」と読みます。
よくは「灰燼に帰す」というように使われることばです。
この記事では「灰燼」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、分かりやすく解説していきます。
灰燼の意味
灰燼には次の意味があります
・灰や燃え殻。建物などが燃えて跡形もないこと。(出典:デジタル大辞泉)
戦や争いによって街や建造物がすべてなくなるさまを表す時に使用されます。
使い方・例文
・彼は灰燼を見ようとせず、焼け残ったボール箱や紙幣を検べようともしない。(出典:ルブラン/保篠龍緒訳『八点鐘』)
・ひとり残らず灰燼の山に近づいている。(出典:ディック/朝倉久志訳『アンドロイドは電気羊の夢をみるか』)
・すべてを灰燼に帰して立ち去るのがおまえの身の安全のためだ。(出典:宮部みゆき『クロスファイア上巻』)
・三月十日、B29約百五十機の空襲により、東京下町地区は灰燼に帰す。(出典:野原一夫『太宰治 生涯と文学』)
・明暦三年、江戸に未曾有の大火があり、殆ど全都を灰燼に帰したことがあった。(出典:穂積陳重『法窓夜話』)