漠然
「漠然と考える」などのように使う「漠然」という言葉。
「漠然」は、音読みで「ばくぜん」と読みます。
「漠然」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「漠然」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
漠然の意味
「漠然」には次の意味があります。
・ ぼんやりとして、はっきりしないさま。広くてはてしのないさま。(出典:デジタル大辞泉)
明瞭でない、はっきりと定まっていないという意味です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・歓びがある筈なのに気の抜けた漠然とした寂しさ、不安の方が先に来た。
(出典:中島敦『李陵・山月記』)
・いやもちろんこれは根拠なき漠然とした妄想に過ぎないのだけれど。
(出典:竜騎士07『ひぐらしのなく頃に 08 祭囃し編かけら&TIPS』)
・私は青酸加里を肌身放さずもつてゐた漠然とした意味が分りかけてきた。
(出典:坂口安吾『続戦争と一人の女』)
・それは漠然としてはいたが、事件に関係あることだった。
(出典:乙一『暗黒童話』)
・不安でとてもニッコリなどできない漠然とした空間なのでしょう。
(出典:李御寧『「縮み」志向の日本人』)
類語
・朧(おぼろ)
意味:ぼんやりとかすんでいるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不鮮明(ふせんめい)
意味:はっきりしないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・不明瞭(ふめいりょう)
意味:はっきりしないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・隠微(いんび)
意味:外に現れず、わかりにくいこと。(出典:デジタル大辞泉)
・曖昧(あいまい)
意味:態度や物事がはっきりしないこと。(出典:デジタル大辞泉)