派遣
「調査団を派遣する」などのように使う「派遣」という言葉。
「派遣」は、音読みで「はけん」と読みます。
「派遣」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「派遣」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
派遣の意味
「派遣」には次の二つの意味があります。
1 ある使命をもっておもむかせること。
2 「派遣社員」「派遣労働者」の略。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
派遣の意味①「ある使命をもっておもむかせること。」
「派遣」の一つ目の意味は「ある使命をもっておもむかせること。」です。
個人や集団を何らかの目的のために送り出すことを意味します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・こちらからも優秀なスタッフを多数派遣させてもらうということで開発に協力することにした。
(出典:むぅ『「花火」 ~いつか果たされる約束~』)
・今、食堂にいるのは宿泊客と都市警察から派遣された監視員だけだ。
(出典:雨木シュウスケ『鋼殻のレギオス06 レッド・ノクターン』)
・必要に応じては、本部から適当な技術者を派遣して指導に当らしめる。
(出典:岸田国士『「詩歌の午後」について』)
・まあいい、ニューヨーク支社にベビーシッターの派遣を頼んでおいたのは事実だ。
(出典:喬林知『今日からマ王 第12巻 外伝 「息子はマのつく自由業!?」』)
類語
・派出(はしゅつ)
意味:仕事をさせるために人をさしむけること。(出典:デジタル大辞泉)
・送り込む(おくりこむ)
意味:人や物を送って先方に届ける。(出典:デジタル大辞泉)
・差遣わす(さしつかわす)
意味:目上の者が命じて人を差し向ける。派遣する。(出典:デジタル大辞泉)
・配置(はいち)
意味:人や物をそれぞれの位置・持ち場に割り当てて置くこと。また、その位置・持ち場。(出典:デジタル大辞泉)
派遣の意味②「「派遣社員」「派遣労働者」の略。」
「派遣」の二つ目の意味は「「派遣社員」「派遣労働者」の略。」です。
派遣元となる企業と雇用契約を結び、別の企業に派遣されて業務を行う労働者のことをいいます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・裕一の主要業務は外国人の派遣登録だが、七月、八月はこれに日本人女性スタッフの登録も加わる。
(出典:盛田隆二『サウダージ』)
・気楽な派遣が性に合っているんだよ、と答える。
(出典:清水義範『いい奴じゃん』)
・なんとフェイトさんは、派遣切りにあって貧困にあえいでいた。
(出典:伏見つかさ『俺の妹がこんなに可愛いわけがない 第05巻』)
・大道寺が定職につかず派遣に甘んじ、親の家に住まず独り暮らしをしているのも、その辺の事情があってのことなのだろう。
(出典:清水義範『いい奴じゃん』)
類語
・非正規労働者(ひせいきろうどうしゃ)
意味:就業先の事業所に非正規雇用の形態で就労している労働者。嘱託社員・期間従業員・パートタイム労働者・臨時雇用者、および派遣労働者・請負労働者など。(出典:デジタル大辞泉)
・アルバイト
意味:パートタイム労働法に定める短時間労働者に分類される雇用形態。臨時雇い。パート。バイト。(出典:デジタル大辞泉)
・パートタイマー
意味:正規の就業時間に関係なく、臨時にある一定の短時間だけ勤める人。非常勤勤務者。パート。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・契約社員(けいやくしゃいん)
意味:企業と直接に雇用期間を契約して就業する社員。高度の技能・技術を持つ労働者に多く、期間や労働条件は企業との契約による。(出典:デジタル大辞泉)