殉教者
「その時代は多くの殉教者を生んだ」などのように使う「殉教者」という言葉。
「殉教者」は、音読みで「じゅんきょうしゃ」と読みます。
「殉教者」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「殉教者」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
殉教者の意味
「殉教」には次の意味があります。
・殉教をなしとげた人。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「殉教」とは「自らの信仰のために命を捧げること」を意味し、「殉教者」は信仰に命を捧げた結果亡くなった人を指します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・あの女が家へみえたときなんて、あたくしまるで殉教者みたいなものよ。
(出典:モリエール/鈴木豊訳『人間ぎらい』)
・北と西と東の道には、それぞれ一つずつ殉教者のものらしい墓がある。
(出典:桐生操『美しき殺人法100』)
・彼自身が同性愛の権利獲得運動における殉教者となることによってである。
(出典:井田真木子『もうひとつの青春 同性愛者たち』)
・鎖国禁教令しかれて以来この村に血を流した殉教者の数はおびただしい。
(出典:永井隆『ロザリオの鎖』)
・俺はそれを理解しながらも、全てを捧げる翼将たちのような殉教者にはならない。
(出典:浅井ラボ『されど罪人は竜と踊る』)
類語
・殉職(じゅんしょく)
意味:職責を果たそうとして命を失うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・受難(じゅなん)
意味:苦難・災難を受けること。(出典:デジタル大辞泉)
・殉難(じゅんなん)
意味:国家や宗教などにかかわる危難のために、身を犠牲にすること。(出典:デジタル大辞泉)
・玉砕(ぎょくさい)
意味:玉のように美しくくだけ散ること。全力で戦い、名誉・忠節を守って潔く死ぬこと。(出典:デジタル大辞泉)