横紙破り
「横紙破りな人」などのように使う「横紙破り」という言葉。
「横紙破り」は、訓読みで「よこがみやぶり」と読みます。
「横紙破り」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「横紙破り」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
横紙破りの意味
「横紙破り」には次の意味があります。
・自分の思ったとおりを無理に押し通そうとすること。また、そのような人。(出典:デジタル大辞泉)
「横紙破り」という言葉をわかりやすく言うと、「強引な」もしくは「強引な人」という意味になります。漉き目が縦に通っている和紙を破りにくい横から強引に破るというのが語源の言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・このたびのことは、噂にきいた沢庵一流の横紙破りのおせっかいと見る。
(出典:山田風太郎『柳生忍法帖(下)』)
・もともと独立独歩なところのある晶穂だが、このような横紙破りは初めてのことだった。
(出典:秋山瑞人『イリヤの空、UFOの夏 その3』)
・そういう状態になっても、彼のいたずらと横紙破りはなおやまない。
(出典:山田風太郎『叛旗兵』)
・あまり突飛な相手の議論に、さすが横紙破りの直記にも、言葉が出なかったらしいのである。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル7] 横溝正史 「夜歩く」』)
・それをおやじが妙な意地出して横紙破りをしよる。
(出典:松本清張『迷走地図(上)』)
・実際、エリザベスはこの横紙やぶりの若者に、どんなにいらいらさせられたり悩まされたりしたか知れない。
(出典:澁澤龍彦『世界悪女物語』)
・今更『やっぱり、例の飛行について話してくれ』と言ったところで、そんな横紙破りが通るはずもない。
(出典:西尾維新『伝説シリーズ 2 悲痛伝』)
・旧世代も新世代もそれなりに横紙やぶりを試みていたわけです。
(出典:柴田南雄『クラシック名曲案内ベスト151』)