極東
「極東の国」などのように使う「極東」という言葉。
「極東」は、音読みで「きょくとう」と読みます。
「極東」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「極東」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
極東の意味
「極東」には次の意味があります。
・太平洋に臨むアジア東部の地域。ヨーロッパからみて、もっとも東方にある地域という意味。(出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ))
ヨーロッパから見た日本、という表現であり、またヨーロッパから見たアジア各国の総称となる場合もあります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・極東における戦闘がどうなっているのか、誰も気にする者はいなかった。
(出典:光瀬龍『所は何処、水師営-SF西郷隆盛と日露戦争』)
・極東に市場を開かせに来たアメリカの代表者をして彼ら自らを語らせたい。
(出典:島崎藤村『夜明け前』)
・彼らには極東における日本の地位、その立場というものがわかっていない。
(出典:豊田穣『松岡洋右――悲劇の外交官――(上)』)
・絶対な、まじりけのない悪の概念というものは、極東にはないのである。
(出典:ハーン/平井呈一訳『心』)
・私は『米国の極東政策には不賛成だから協力出来ないだろう』と答えた。私は日本人だから中共党員ではない。
(出典:松本清張『日本の黒い霧(下)』)
・しかしこの極東の小国だけは、自ら進んでヨーロッパ化への道を選んだ。
(出典:橋本治『二十世紀(上)』)
・従来は極東の拠点空港は、第一に成田空港という位置付けがされていた。
(出典:谷川一巳『世界の「空港」物語』)
・極東の海上権は、とても今のように日本の手で握ることはできないであろう。
(出典:星亮一『最後の幕臣 小栗上野介』)