格子戸
「格子戸を開ける」などのように使う「格子戸」という言葉。
「格子戸」は、音読みで「こうしど」と読みます。
「格子戸」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「格子戸」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
格子戸の意味
「格子戸」には次の意味があります。
・格子を組んで作った戸。(出典:デジタル大辞泉)
「格子戸」は、木材を縦横の格子状に組んだ扉や引き戸のことで、昔ながらの日本家屋によく見られるものです。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・それを受取った彼女はまた自分で玄関の格子戸を開けて夫を先へ入れた。
(出典:夏目漱石『明暗』)
・二人ばかりドンと出て格子戸に立ったのは、飛込もうとしたのではない。
(出典:泉鏡花『日本橋』)
・右側の有名な茶屋のある角を折れて、格子戸のある家へ四人であがった。
(出典:織田作之助『青春の逆説』)
・別に声をかけもしないのに、格子戸を開けた音で若い男が出て来た。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 27 横浜慕情』)
・二重ドアになっている鉄の格子戸にも鍵はかかっていなかった。
(出典:馳星周『夜光虫』)
・二人は勝手知ったるように、そのまま生け垣の格子戸を開けて中に消えた。
(出典:茶屋二郎『遠く永い夢(上)-本能寺 信長謀殺の真実』)
・あとにはもう、格子戸をあけてそとへ出ることが残っているばかりだ。
(出典:江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編1 本格推理I』)
・小さな格子戸を通って、子供たちはすでにしばしば墓地のなかに入っていた。
(出典:原田義人『城』)