根源
「諸悪の根源」などのように使う「根源」という言葉。
「根源」は、音読みで「こんげん」と読みます。
「根源」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「根源」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
根源の意味
「根源」には次の二つの意味があります。
1 物事の一番もとになっているもの。おおもと。根本。
2 物事の始まり。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
根源の意味①「物事の一番もとになっているもの。おおもと。根本。」
「根源」の一つ目の意味は「物事の一番もとになっているもの。おおもと。根本。」です。
「諸悪の根源」などの場合はこの意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そしてそれが先生のあのエネルギーの根源であるように思われるのである。
(出典:三木清『西田先生のことども』)
・現在,私たちは自然の根源を探るたくさんの装置や方法をもっています。
(出典:片山泰久『素粒子論の世界 物質と空間の窮極に挑む』)
・人間の持つあらゆる喜怒哀楽の根源を私は子どもの生活の中で体得した。
(出典:佐野洋子『私の猫たち許してほしい』)
・この世界には、生命の根源とでも言うべき不思議なエネルギーがある。
(出典:友野詳/高井信/山本弘『妖魔夜行 鳩は夜に飛ぶ』)
類語
・原像(げんぞう)
意味:一番もとの根源的な像。(出典:大辞林 第三版)
・原点(げんてん)
意味:物事を考えるときの出発点。(出典:デジタル大辞泉)
・本質(ほんしつ)
意味:物事の根本的な性質・要素。(出典:デジタル大辞泉)
・オリジン
意味:起源。(出典:デジタル大辞泉)
根源の意味②「物事の始まり。」
「根源」の二つ目の意味は「物事の始まり。」です。
「根源を遡る」であれば、物事の始まりに立ち返るという意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・しかしそれはどこまでも口実なのであって、対日戦の根源ははるか日中戦争にあった。
(出典:海野十三『浮かぶ飛行島』)
・このことは根源まで遡つて次の如く理解することが出來よう。
(出典:波多野精一『時と永遠』)
・料理こそ芸術の根源、美的感覚のはじまり、文化が最終的に目ざすもの。
(出典:星新一『きまぐれエトセトラ』)
・見ていられないとか、放っておけないとか、その程度の動機が根源だと思うんだ。
(出典:西尾維新『花物語』)
類語
・起首(きしゅ)
意味:物事の起こり。(出典:デジタル大辞泉)
・起点(きてん)
意味:物事の始まるところ。(出典:デジタル大辞泉)
・幕開(まくあき)
意味:物事が始まること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・発端(ほったん)
意味:物事の始まり。(出典:デジタル大辞泉)