朧げ
「朧げな月を見上げる」などのように使う「朧げ」という言葉。
「朧げ」は、訓読みで「おぼろげ」と読みます。
「朧げ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「朧げ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
朧げの意味
「朧げ」には次の意味があります。
・はっきりしないさま。不確かなさま。(出典:デジタル大辞泉)
「朧げ」とは、ぼうっとしていてはっきりしない様子のことを言います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・またこの救済効果は時とともに朧げに現れた習慣性によって強化された。
(出典:ラヴクラフト・ハワード・フィリップス『時間からの影』)
・今になって考えると、それも遠い昔の記憶のように朧げにしかわからない。
(出典:芥川竜之介『袈裟と盛遠』)
・ただ顔が背中を向いて横たわっていた母親の姿を朧気に記憶している。
(出典:入間人間『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 1 幸せの背景は不幸』)
・だがそれに答えるのには、窓のそとからの朧げな隙見だけでは不充分だ。
(出典:江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編3 怪奇幻想』)
・それらの、ほんの僅か一部の、朧げな複製があとに残るにすぎないんだ。
(出典:中島敦『悟浄出世』)
類語
・不確か(ふたしか)
意味:確かではないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不鮮明(ふせんめい)
意味:(出典:デジタル大辞泉)
・不明瞭(ふめいりょう)
意味:はっきりしないこと。あいまいなこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・不詳(ふしょう)
意味:くわしくはわからないこと。はっきりしないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・曖昧(あいまい)
意味:態度や物事がはっきりしないこと。また、そのさま。あやふや。(出典:デジタル大辞泉)