朝ぼらけ
「朝ぼらけの鳥のさえずり」などのように使う「朝ぼらけ」という言葉。
「朝ぼらけ」は、訓読みで「あさぼらけ」と読みます。
「朝ぼらけ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「朝ぼらけ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
朝ぼらけの意味
「朝ぼらけ」には次の意味があります。
・ 朝、空がほのかに明るくなった時。夜明け方。(出典:精選版 日本国語大辞典)
古今和歌集など和歌でよく用いられる言葉です。
主に秋冬の時節と結びつきの強い言葉として表されます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・よく晴れた朝ぼらけなら胸のときめくことがある。
(出典:井伏鱒二『黒い雨』)
・朝ぼらけの空を行く雁かりの列があった。
(出典:与謝野晶子『源氏物語』)
・あさぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪 浅見は百人一首の中の歌を想起した。
(出典:内田康夫『天河伝説殺人事件(上)』)
・青白い巨眼が、朝ぼらけの中に浮かんでいる。
(出典:フィッツジェラルド・フランシス・スコット『グレイト・ギャツビー』)
・降りつづいた朝ぼらけでしょう。
(出典:泉鏡花『ピストルの使い方』)
類語
・夜明け(よあけ)
意味:夜が明けること。また、その時分。(出典:デジタル大辞泉)
・有明(ありあけ)
意味:広く、夜明けをいう。明け方。 (出典:デジタル大辞泉)
・東雲(しののめ)
意味:夜が明けようとして東の空が明るくなってきたころ。あけがた。(出典:デジタル大辞泉)
・鶏鳴(けいめい)
意味:一番どりの鳴くころ。夜明け。明け方。(出典:デジタル大辞泉)
・暁(あかつき)
意味:夜半過ぎから夜明け近くのまだ暗いころまで。(出典:精選版 日本国語大辞典)