暇
「暇を持て余す」などのように使う「暇」という言葉。
「暇」は、訓読みで「ひま」と読みます。
「暇」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「暇」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
暇の意味
「暇」には次の二つの意味があります。
1 用事のない時間。ひま。
2 一時的に休むこと。休暇。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
暇の意味①「用事のない時間。ひま。」
「暇」の一つ目の意味は「用事のない時間。ひま。」です。
自由に使える時間はありますが、それをどう扱ってよいのか、持て余している状況を指します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ここ数ヶ月の共同生活はホームズが言うほどに暇だったわけではない。
(出典:ドイル・アーサー・コナン『ノーウッドの建築家』)
・でも、私は今、残念ながら、それを詳しくお話している暇はありません。
(出典:江戸川乱歩『人間椅子』)
・若いものは暇な時間でも強い興奮努力を経験している。
(出典:寺田寅彦『アインシュタインの教育観』)
・いや、今は、持っていない物のことを考えてる暇は無いぞ。
(出典:ヘミングウェイ・アーネスト・ミラー『老人と海』)
類語
・退屈(たいくつ)
意味:することがなくて、時間をもてあますこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・徒然(つれづれ)
意味:することがなくて退屈なこと。また、そのさま。手持ちぶさた。(出典:デジタル大辞泉)
・アンニュイ
意味:ものうい感じであること。また、そのさま。倦怠(けんたい)。(出典:デジタル大辞泉)
・ブランク
意味:仕事などが途切れている期間。また、その状態。(出典:デジタル大辞泉)
暇の意味②「一時的に休むこと。休暇。」
「暇」の二つ目の意味は「一時的に休むこと。休暇。」です。
この場合「いとま」とも読みます。暇乞い(いとまごい)という言葉があるように、人から許しを得て本業としている仕事等から距離を置く、というニュアンスを含みます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・手伝い婆さんは、実は田舎の息子がと自分から口実を作って暇をとった。
(出典:織田作之助『雨』)
・わたしは明日にも店のものに、暇をやる事に決心をした。
(出典:芥川竜之介『報恩記』)
・貞盛は国香の子として京に在つて此事を聞いて暇を請うて帰郷した。
(出典:幸田露伴『平将門』)
・彼が暇を出されたというので、この連中は、ひどく悲しがった。
(出典:ルナール・ジュール『にんじん』)
類語
・骨休め(ほねやすめ)
意味:からだを休めて疲れをいやすこと。ほねやすみ。(出典:デジタル大辞泉)
・余暇(よか)
意味:余ったひまな時間。仕事の合間などの自由に使える時間。(出典:デジタル大辞泉)
・リフレッシュ
意味:元気を回復すること。また、生き生きとよみがえらせること。(出典:デジタル大辞泉)
・安息(あんそく)
意味:何の煩いもなく、くつろいで休むこと。(出典:デジタル大辞泉)