日本晴れ
「今日は日本晴れだ」などのように使う「日本晴れ」という言葉。
「日本晴れ」は「にほんばれ」と読みます。
「日本晴れ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「日本晴れ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
日本晴れの意味
「日本晴れ」には次の二つの意味があります。
1 一点の雲もなく晴れわたった空。にっぽんばれ。
2 心が晴れ晴れとしていること。心にわだかまりなどがまったくないこと。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
日本晴れの意味①「一点の雲もなく晴れわたった空。」
「日本晴れ」の一つ目の意味は「一点の雲もなく晴れわたった空。」です。
空に一片の雲もなく、非常によく晴れ渡った天気を言います。
「にっぽんばれ」と言うこともあります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この朝が日本晴れだったのを、ぼくは今でも鮮明に覚えている。
(出典:吉田修一『最後の息子』)
・お誂えむきにその翌日は、一点の雲もない日本晴れの上天気だった。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル10] 横溝正史 「幽霊男」』)
・しかも日本晴れに晴れ渡った青空のように澄み切った音にかわってしまった。
(出典:夢野久作『あやかしの鼓』)
・日本中の人間が遊んでいる連休の中日、しかもその日は日本晴れだった。
(出典:木村晋介『八丈島のロックンロール ―キムラ弁護士事件帖』)
類語
・快晴(かいせい)
意味:たいへん天気がよいこと。気象観測では、雲量1以下、視程1キロ以上の状態の天気。(出典:デジタル大辞泉)
・晴天(せいてん)
意味:晴れた空。(出典:デジタル大辞泉)
・秋晴れ(あきばれ)
意味:秋の空が青々と澄んで晴れわたっていること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・日和(ひより)
意味:晴れたよい天気。晴天。(出典:デジタル大辞泉)
日本晴れの意味②「心が晴れ晴れとしていること。心にわだかまりなどがまったくないこと。」
「日本晴れ」の二つ目の意味は「心が晴れ晴れとしていること。心にわだかまりなどがまったくないこと。」です。
比喩的に、気持ちが日本晴れのように晴れ晴れとしていることを言います。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・社長が死んでも、好きな女といっしょなら心は日本晴れだ。
(出典:阿部牧郎『ビル街の裸族』)
・やるだけのことをやった後の日本晴れたる心持ちである。
(出典:冲方丁『天地明察』)
・当人はそのあとは至極サッパリしたもんで、カラリと日本晴れで根に持つようなことはございません。
(出典:斎藤隆介『職人衆昔ばなし』)
・ヨガを応用した睡眠だから、それだけで気分は爽やか日本晴れ。
(出典:菊地秀行『トレジャー・ハンター7 エイリアン妖山記』)
類語
・清々しい(すがすがしい)
意味:さわやかで気持ちがいい。(出典:デジタル大辞泉)
・爽快(そうかい)
意味:さわやかで気持のよいこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・胸がすく(むねがすく)
意味:気分がさわやかになる。胸のつかえがとれる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・晴れ晴れしい(はればれしい)
意味:心にわずらいなどがなく晴れやかなさま。(出典:デジタル大辞泉)