斯界
「斯界の権威」などのように使う「斯界」という言葉。
「斯界」は、音読みで「しかい」と読みます。
「斯界」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「斯界」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
斯界の意味
「斯界」には次の意味があります。
・この社会。その道その道の専門の社会。この道。この方面。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「斯」の字は「この」という意味を持ちます。
「斯界」で「この社会」や「この分野」などの意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼は正しく斯界の権威であると同時に、大恩人でもあった。
(出典:モーゼス・ウィリアム・ステイントン『霊訓』)
・このジョン・ミルン教授は日本地震学会を創設した斯界の恩人だ。
(出典:山下洋輔『ドバラダ門』)
・幸田カエデは最近、新進気鋭の書道家として斯界の注目を集めている女だが、そうでなくても高校時代から注目の的だった。
(出典:若竹七海『依頼人は死んだ』)
・お前さんも斯界の古老であるから経験を生かして、大いに語るべきウンチクがあるでしょう。
(出典:坂口安吾『安吾人生案内』)
・断るまでもなく私は政治にも経済学にも疎い人間であり、しかも彼については研究や人物論の刊行されていること、斯界第一であろう。
(出典:河上徹太郎『日本のアウトサイダー』)
類語
・消息筋(しょうそくすじ)
意味:取材源の明示ができないときに用いる報道上の情報の出所の言い方。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))
・その筋
意味:その方面。その道。(出典:デジタル大辞泉)
・分野(ぶんや)
意味:物事全般のうちのある方面。人それぞれの活動範囲。区切。領域。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・方面(ほうめん)
意味:ある分野・領域。(出典:デジタル大辞泉)
・その道
意味:ある特定の分野。専門の方面。(出典:デジタル大辞泉)