放念
「ご放念ください」などのように使う「放念」という言葉。
「放念」は、音読みで「ほうねん」と読みます。
「放念」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「放念」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
放念の意味
「放念」には次の意味があります。
・ 気にかけないこと。心配しないこと。(出典:デジタル大辞泉)
ビジネスで使われる「ご放念ください」は、「気にしないでください」や「忘れてください」という意味の丁寧な言い方です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ただわたくしの評判につきましてはなにとぞ御放念くださいませ。
(出典:ルソー/桑原武夫訳『告白(下)』)
・無心に左右の指を操り、呼吸を調べているうちに、次郎は一切を放念した。
(出典:福永武彦『風のかたみ』)
・多賀ちゃんの病気いろいろでつい御放念だったものだから。
(出典:宮本百合子『獄中への手紙』)
・この時点でハルユキは、二つの重大な事実を放念していた。
(出典:川原礫『アクセル・ワールド 第9巻 -七千年の祈り』)
・もし重要なことでなかったら、ご放念くださるよう。
(出典:フィルポッツ/井内雄四郎訳『闇からの声』)
類語
・放心(ほうしん)
意味:心配することをやめること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・休心(きゅうしん)
意味:心を休めること。(出典:デジタル大辞泉)
・忘却(ぼうきゃく)
意味:すっかり忘れてしまうこと。(出典:デジタル大辞泉)
・気にしない(きにしない)
意味:心配に思わない(出典:精選版 日本国語大辞典)