擾乱
「擾乱状態」などのように使う「擾乱」という言葉。
「擾乱」は、音読みで「じょうらん」と読みます。
「擾乱」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「擾乱」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
擾乱の意味
「擾乱」には次の意味があります。
・入り乱れて騒ぐこと。また、秩序をかき乱すこと。騒乱。(出典:デジタル大辞泉)
「擾乱」をわかりやすく言うと「集団が騒ぎ、正しく動かず混乱するような状態にあること」というような意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その報告は役人仲間に大きな擾乱を起す原因になつた。
(出典:ゴールドマン・エマ『死んだ魂』)
・敵の後方擾乱は実質的には軽微にして全く問題とするに足らず。
(出典:半藤一利『ノモンハンの夏』)
・そして、前方のトンネルの出口のあたりには、二つの擾乱条件が重なっていた。
(出典:小松左京『ゴルディアスの結び目』)
・鳥渡吾れわれには理解出来ない心理だが此の時のフリント市の擾乱は大変なものだった。
(出典:牧逸馬『双面獣』)
・時々電光でも迸るように空の何処かがパッと明るくなると、雲のあわただしい擾乱が始まる。
(出典:木暮理太郎『秋の鬼怒沼 』)
類語
・事変(じへん)
意味:警察力では抑えきれず、軍隊の出動を必要とする程に拡大した騒乱。(出典:デジタル大辞泉)
・混乱(こんらん)
意味:物事が入り乱れて秩序をなくすこと。いろいろなものが入りまじって、整理がつかなくなること。(出典:デジタル大辞泉)
・暴動(ぼうどう)
意味:群集が暴徒となって騒動を起こし、社会の安寧を乱すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・波瀾(はらん)
意味:激しい変化や曲折のあること。また、そうした事態。騒ぎ・もめごとなど。(出典:デジタル大辞泉)
・紛擾(ふんじょう)
意味:乱れもつれること。もめること。ごたごた。紛争。紛乱。紛糾。(出典:精選版 日本国語大辞典)