担う
「責任を担う」などのように使う「担う」という言葉。
「担う」は、訓読みで「になう」と読みます。
「担う」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「担う」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
担うの意味
「担う」には次の二つの意味があります。
1物を肩に支え持って運ぶ。かつぐ。
2ある物事を支え、推し進める。また、自分の責任として身に引き受ける。負担する。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
担うの意味①「物を肩に支え持って運ぶ。かつぐ。」
「担う」の一つ目の意味は「物を肩に支え持って運ぶ。かつぐ。」です。
物理的に物を肩に乗せて運ぶ、という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・重い荷物を担う屈強な男。
・イエス・キリストが十字架を担う。
類語
・背負う(せおう)
意味:背中に担ぐ(出典:デジタル大辞泉)
・負ぶさる(おぶさる)
意味:背に負われる。おんぶをしてもらう。(出典:デジタル大辞泉)
・肩車(かたぐるま)
意味:人を肩や首の辺りにまたがらせて担ぐこと。(出典:デジタル大辞泉)
・運ぶ(はこぶ)
意味:物や人をある場所から他の場所へ移す。移動させる。(出典:デジタル大辞泉)
担うの意味②「ある物事を支え、推し進める。また、自分の責任として身に引き受ける。負担する。」
「担う」の二つ目の意味は「ある物事を支え、推し進める。また、自分の責任として身に引き受ける。負担する。」です。
「現場を担う」や「未来を担う」などの場合はこの意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・真に日本を担うような政治家になりたい、彼はそう考えていた。
(出典:豊田穣『松岡洋右――悲劇の外交官――(上)』)
・この親子が担った仕事を考えると、この場面もまた象徴的である。
(出典:橋本克彦『日本鉄道物語』)
・まさに、本州と北海道を結ぶ大動脈としての役割を担ってきたのだった。
(出典:深谷忠記『津軽海峡+-の交叉』)
・女子であられても、徳川の行く末に大きな役割りを担われるでござろう。
(出典:堀和久『春日局』)
類語
・関与(かんよ)
意味:ある物事に関係すること。たずさわること。かかわること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・参加(さんか)
意味:ある目的をもつ集まりに一員として加わり、行動をともにすること。(出典:デジタル大辞泉)
・関連(かんれん)
意味:ある事柄と他の事柄との間につながりがあること。(出典:デジタル大辞泉)
・受託(じゅたく)
意味:頼まれて引き受けること。また、頼まれて金銭や物品を預かること。(出典:デジタル大辞泉)