抜山蓋世
「抜山蓋世の雄」などのように使う「抜山蓋世」という言葉。
「抜山蓋世」は、音読みで「ばつざんがいせい」と読みます。
「抜山蓋世」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「抜山蓋世」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
抜山蓋世の意味
「抜山蓋世」には次の意味があります。
・山を抜き取るほどの力と、世をおおいつくすほどの気力があること。英雄豪傑の力と意気の形容。
(出典:デジタル大辞泉)
「抜山」は「山を引き抜くこと」、「蓋世」は「世をおおいつくすこと」を意味する二字熟語であり、それらが合わさることで非常に力強く血気盛んな様子を意味します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・抜山蓋世の英雄をすら、掌中に籠ろうするならずや。(出典:泉鏡花『醜婦を呵す』)
・抜山蓋世の勇士も忽ち餓鬼畜生に変ずる。(出典:谷崎潤一郎『武州公秘話』)
・抜山蓋世の雄、此に坐して身を亡ぼし。(出典:幸田露伴『対髑髏』)
類語
・勃々(ぼつぼつ)
意味:物事が勢いよくわき起こるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・旺盛(おうせい)
意味:活動力が非常に盛んであること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・軒昂(けんこう)
意味:意気が高く上がるさま。奮い立つさま。(出典:デジタル大辞泉)
・豪傑(ごうけつ)
意味:才知・武勇に並み外れてすぐれていて、度胸のある人物。また、ささいなことにこだわらない豪放な人物。(出典:デジタル大辞泉)
・猛者(もさ)
意味:勇猛な人。もさ。また、富裕で勢いのある人。(出典:デジタル大辞泉)