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打つとは?意味、類語、使い方・例文をわかりやすく解説

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打つ

「鉄を打つ」などのように使う「打つ」という言葉。

「打つ」は、訓読みで「うつ」と読みます。

「打つ」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「打つ」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。

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打つの意味

「打つ」には次の七つの意味があります。

1 物を他の物に向けて強く当てる。
2 物事をしたり、物を作ったりする。
3 広がるように投げる。まいて散らす。まきかける。目標めがけて投げる。
4 しっかりと取り付ける。                                              5 ある事を行う。                                              6 動きが規則正しく繰り返される。                                          7 馬を走らせる。(出典:デジタル大辞泉)

「打つ」には他の意味もありますが、上記の意味で使うことがほとんどです。

それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。

打つの意味①「物を他の物に向けて強く当てる。」

「打つ」の一つ目の意味は「物を他の物に向けて強く当てる。」です。

「鞭を打つ」で、「鞭を他の物へ強く当てている」という意味になります。
物の他にも、「心や人体に強く当たる」という意味でも使われます。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・あなたが私に逢いたがっていらっしゃることが、私の心を打ったのです。
(出典:マクドナルド・ジョージ『世界怪談名作集』)

・たまには翼を打たれて落ちてバタバタしてまだ生きているのもあるよ。
(出典:倉田百三『出家とその弟子』)

・のみならず小次郎は速剣で、この長い剣を振り下すと同時に返して打つ
(出典:坂口安吾『青春論』)

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類語

叩く(たたく)
意味:強く打つ。なぐる。ぶつ。(出典:デジタル大辞泉)

当てる(あてる)
意味:ある物にぶつける。(出典:デジタル大辞泉)

ぶつける
意味:身体や物を他の物に打ち当てる。(出典:デジタル大辞泉)

打つの意味②「物事をしたり、物を作ったりする。」

「打つ」の二つ目の意味は「物事をしたり、物を作ったりする。」です。

この場合の「打つ」は、「物や手足を他の物に当てることで物事をしたり、物を作る」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・遠くに畑を打つ人の姿は、ただそれと見えるばかりで、男だか女だかわからぬ。
(出典:柴田宵曲『古句を観る』)

・が、女中は恐いのと心配なのとで、母に電報を打ってすぐ帰って貰った。
(出典:大杉栄『自叙伝』)

・そのとき私が喋ったことを、あとで整理してワープロで打っておきました。
(出典:片岡義男『道順は彼女に訊く』)

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類語

叩く(たたく)
意味:手や道具を用いて打つ。また、続けて、あるいは何度も打つ。(出典:デジタル大辞泉)

鍛える(きたえる)
意味:高温で熱した金属を繰り返し打ったり水で冷やしたりして硬度・密度などを高め、良質のものにする。(出典:デジタル大辞泉)

打鍵(だけん)
意味:ピアノやタイプライターなどの鍵盤をたたくこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)

打つの意味③「広がるように投げる。まいて散らす。まきかける。目標めがけて投げる。」

「打つ」の三つ目の意味は「広がるように投げる。まいて散らす。まきかける。目標めがけて投げる。」です。

「投網を打つ」で、「網を広がるように投げる」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・網は御客自身打つ人もあるけれども先ずは網打が打って魚を獲るのです。
(出典:幸田露伴『幻談』)

・平吉という男が裏から出て来て、庭に水を打った
(出典:夏目漱石『行人』)

・その日影がまだ残っている庭に水を打って、二星の相見るべき夜を待つのである。
(出典:柴田宵曲『古句を観る』)

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類語

投げる(なげる)
意味:空中へほうる。手にとって遠くへ飛ばす。また、ほうり出す。(出典:デジタル大辞泉)

撒く(まく)
意味:広い範囲に細かく振るようにして散らす。散布する。ばらまく。(出典:デジタル大辞泉)

放る(ほうる)
意味:遠くへ投げる。乱暴に、または無造作に投げる。(出典:デジタル大辞泉)

打つの意味④「しっかりと取り付ける。」

「打つ」の四つ目の意味は「しっかりと取り付ける。」です。

この場合の「打つ」は、「釘や杭などで固定したり、縄で縛る」という意味があります。他にも、「突き刺す、印をつける」などの意味もあります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・その中の一本の杭の横に大きな南京釘が打ってあるのが見えるだろう。
(出典:幸田露伴『蘆声』)

・其場で繩を打たれて、お菊殺しの下手人は、これで三人になつたのです。
(出典:野村胡堂『銭形平次捕物控』)

・涙が赤い色のものであッたら、無数の朱点が打たれたらしく見えた。
(出典:広津柳浪『今戸心中』)

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類語

固定(こてい)
意味:一定の位置に止まって動かないこと。また、動かないようにすること。(出典:デジタル大辞泉)

刺す(さす)
意味:先の鋭くとがったものを中に突き入れる。突き立てる。(出典:デジタル大辞泉)

差す(さす)
意味:しるしや訓点などをつける。(出典:デジタル大辞泉)

打つの意味⑤「ある事を行う。」

「打つ」の五つ目の意味は「ある事を行う。」です。

「寝返りを打つ」で、「寝返りをする」という意味になります。また、「芝居や勝負事をする、方針を取る」という意味もあります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・これでは二葉亭が一世一代の芝居を打とうとしても出る幕がないだろう。
(出典:内田魯庵『二葉亭追録』)

・こういう場合に打つべき手はただ一つ、それは降るまで待つことである。
(出典:中谷宇吉郎『黒い月の世界』)

・そして、神官として許されない人生最大の博打をいま打とうとしていた。
(出典:茶屋二郎『遠く永い夢(上)-本能寺 信長謀殺の真実』)

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類語

実行(じっこう)
意味:計画や理論などを実際に行なうこと。実地に行動すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)

行動(こうどう)
意味:あることを目的として、実際に何かをすること。行い。(出典:デジタル大辞泉)

プレイ
意味:遊ぶこと。遊び。勝負事。(出典:精選版 日本国語大辞典)

打つの意味⑥「動きが規則正しく繰り返される。」

「打つ」の六つ目の意味は「動きが規則正しく繰り返される。」です。

「鼓動を打つ」で、「脈が規則正しく動いている」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・一体何時心臓が動悸を打たなくなるかと云ふ事は云ふ必要もないでせう。
(出典:ファーブル・ジャン・アンリ『科学の不思議』)

・何所かの血管の一部にまだその血が時々どんと烈しい波を打つてゐた。
(出典:田村俊子『木乃伊の口紅』)

・彼女の心臓は父親の眠りを妨げはしまいかと思うほど、激しく動悸を打っていた。
(出典:佐左木俊郎『恐怖城』)

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類語

周期運動(しゅうきうんどう)
意味:一定の時間ごとに同一の状態を繰り返す運動。(出典:デジタル大辞泉)

律動(りつどう)
意味:規則的にある動きが繰り返されること。周期的な運動。(出典:デジタル大辞泉)

振り子(ふりこ)
意味:一定の周期で、一定の軸または点の周りを運動する物体をいう。(出典:日本大百科全書(ニッポニカ))

打つの意味⑦「馬を走らせる。」

「打つ」の七つ目の意味は「馬を走らせる。」です。

「馬を打つ」で、「馬を走らせる」という意味になります。

小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。

使い方・例文

・見れば戞々と蹄を鳴らして、馬を打たせて来る一隊の者があります。
(出典:中里介山『大菩薩峠』)

・言ふまでもなく馬を打つ策は僕の頭上に霰の如く落ちて來た。
(出典:国木田独歩『石清虚』)

・大きな馬に打ち乗って、私の片足を靴ごと跳び越えるのもいます。
(出典:原民喜『ガリバー旅行記』)

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類語

鞭打つ(むちうつ)
意味:鞭で打つ。鞭を当てる。(出典:デジタル大辞泉)

乗馬(じょうば)
意味:馬に乗ること。(出典:デジタル大辞泉)

落馬(らくば)
意味:乗っていた馬から落ちること。(出典:精選版 日本国語大辞典)

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