打って付け
「打って付けの場所だ」などのように使う「打って付け」という言葉。
「打って付け」は、訓読みで「うってつけ」と読みます。
「打って付け」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「打って付け」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
打って付けの意味
「打って付け」には次の意味があります。
・物事がぴったりと当てはまること。また、そのさま。あつらえ向き。(出典:デジタル大辞泉)
「打って付け」をわかりやすく言うと「条件などにぴったりと合っていること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ほかの方法ではだめなら、あの貴紳閣が打って付けじゃありませんか。
(出典:カフカ/谷友幸訳『城(上)』)
・ここならおまえみたいなしっかりものには打ってつけじゃないかい。
(出典:カポーティ/龍口直太郎訳『ティファニーで朝食を』)
・この役には打ってつけだろうということで、杜は解説を彼にまかせていた。
(出典:柄刀一『400年の遺言 死の庭園の死』)
・猪股氏のいう通り、私の奇妙な探偵談には実に打ってつけの情景である。
(出典:江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編1 本格推理I』)
・迷子になるのに打ってつけな構造こそわが一族の好みなのです。
(出典:森岡浩之『星界シリーズ 3 家族の食卓』)
類語
・相応しい(ふさわしい)
意味:似つかわしい。つり合っている。(出典:デジタル大辞泉)
・誂え向き(あつらえむき)
意味:注文どおりであること。希望どおりであること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・御の字(おんのじ)
意味:非常に結構なこと。望んだことがかなって十分満足できること。(出典:デジタル大辞泉)
・持って来い(もってこい)
意味:最も適しているさま。打ってつけ。(出典:デジタル大辞泉)
・そぐう
意味:よくつり合う。よく似合う。そぐなう。多く「そぐわぬ・そぐわない」の形で用いる。(出典:精選版 日本国語大辞典)