意義
「議論の意義」などのように使う「意義」という言葉。
「意義」は、音読みで「いぎ」と読みます。
「意義」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「意義」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
意義の意味
「意義」には次の二つの意味があります。
1 言葉などの表現によってあらわされる意味、内容。
2 言葉、事柄、行為などが現実にもつ価値。ねうち。多く、重要なものをいうのに用いる。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
意義の意味①「言葉などの表現によってあらわされる意味、内容。」
「意義」の一つ目の意味は「言葉などの表現によってあらわされる意味、内容。」です。
わかりやすく言えば「その言葉で説明される意味や内容」のことです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・之だけ讀んだので此の言葉の意義内容が私の頭の中にハツキリして來た。
(出典:堺利彦『桜と狆と愛国心』)
・古典の用語は古典時代の意義によって解するのが、学問的の方法だからである。
(出典:津田左右吉『日本歴史の研究に於ける科学的態度』)
・これは全くその文字通りの意義であって、中間に位する人というに外ならぬ。
(出典:喜田貞吉『間人考』)
・何となれば力の存在と動作とは同意義のものである。
(出典:大杉栄『生の拡充』)
類語
・定義(ていぎ)
意味:物事の意味・内容を他と区別できるように、言葉で明確に限定すること。(出典:デジタル大辞泉)
・意味(いみ)
意味:言葉が示す内容。また、言葉がある物事を示すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・語義(ごぎ)
意味:言葉の意味。語意。(出典:大辞林 第三版)
・訳(わけ)
意味:言葉などの表す内容、意味。(出典:デジタル大辞泉)
意義の意味②「言葉、事柄、行為などが現実にもつ価値。ねうち。多く、重要なものをいうのに用いる。」
「意義」の二つ目の意味は「言葉、事柄、行為などが現実にもつ価値。ねうち。多く、重要なものをいうのに用いる。」です。
「意義のある議論」で「価値のある議論」という意味になります。
説明には「価値、ねうち」とありますが、これは金銭的な意味だけではありません。
この例の場合は「やる甲斐(かい)のある議論」とも言い換えることができます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・このことは毎日文化賞そのものの社会的文化的意義の動揺を語っている。
(出典:宮本百合子『しかし昔にはかえらない』)
・是政府自ら明治文明の重大なる文明史的意義を否定するにも似たらずや。
(出典:石川啄木『無題』)
・本邦文化史上における彼の存在の意義はまさにここにあるべきである。
(出典:原勝郎『東山時代における一縉紳の生活』)
・行動は生存の意義のために、発展の方向を持つことが当然である。
(出典:宮本百合子『女性の歴史』)
類語
・意味(いみ)
意味:価値。重要性。(出典:デジタル大辞泉)
・値打ち(ねうち)
意味:物の良さ・大切さなどの度合。物の価値。 (出典:大辞林 第三版)
・価値(かち)
意味:その事物がどのくらい役に立つかの度合い。値打ち。(出典:デジタル大辞泉)
・甲斐(かい)
意味: 期待できるだけの値うち。(出典:デジタル大辞泉)