意向
「相手の意向にそった行動」などのように使う「意向」という言葉。
「意向」は、音読みで「いこう」と読みます。
「意向」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「意向」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
意向の意味
「意向」には次の意味があります。
・どうするつもりかという考え。心の向かうところ。思わく。(出典:デジタル大辞泉)
「相手の意向にそった行動」は「相手の思惑に合わせた行動」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・教授の意向で、その滞在先については一部の関係者以外には伏せてある。
(出典:佐竹一彦『よそ者』)
・余分なことは一切言わず、きわめて事務的に人事部の意向を伝えただけであった。
(出典:塩田丸男『天からやって来た猫』)
・将来の交通計画について政府がどんな意向であるやも知らない。
(出典:島崎藤村『夜明け前』)
・しばらくまえにここに宛てて手紙を送り、訪問の意向はつたえてある。
(出典:中村弦『天使の歩廊 ある建築家をめぐる物語』)
・なんであれ、本人の意向は大切ですから、わたくしはとやかく申しません。
(出典:荻原規子『西の善き魔女3 薔薇の名前』)
類語
・思わく(おもわく)
意味:心の中で考えている事柄。思うところ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・意趣(いしゅ)
意味:心の向かうところ。意向。(出典:デジタル大辞泉)
・意図(いと)
意味:何かをしようと考えている事柄。おもわく。もくろみ。(出典:デジタル大辞泉)
・胸の内(むねのうち)
意味:心の中で思っていること。腹の内。胸中(きょうちゅう)。(出典:デジタル大辞泉)
・心算(しんさん)
意味:心の中の計画。心積もり。胸算用。(出典:デジタル大辞泉)