悠久
「悠久の歴史」などのように使う「悠久」という言葉。
「ゆうきゅう」と読みます。
「悠久」と聞くと、どんなイメージをされますか?とてつもなく長い時間を想像されるのではないかと思います。
この記事では「悠久」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
悠久の意味
「悠久」には次の意味があります。
・はてしなく長く続いている・こと(さま)。(出典:大辞林)
「悠久」をわかりやすくいうと、「果てしなく続く、終わりのない長い時間」というような意味になります。
「悠久」は数百年単位の長い時間や、広大な場所や建物を表現する時に使います。
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
使い方・例文
・大木は、わたしたちの人生をはるかに超えた悠久の時間を体現している。
(出典:鷲田清一『てつがくを着て、まちを歩こう ―ファッション考現学』)
・昼前に私は生成の軽やかな戯れを味い、いまは存在の悠久のなかにいる。
(出典:日野啓三『聖岩 Holy Rock』)
・悠久の時の流れから見れば人間の歴史など、こんな光の泡に過ぎない。
(出典:高橋昌也『ガンダム・センチネル』)
・人を悠久に飽かしめない感動点として山は天地間に造られているのであろう。
(出典:岡本かの子『富士』)
・しかしそれはじきに忘れてしまって世界はもとの悠久な静寂に帰る。
(出典:寺田寅彦『病院の夜明けの物音』)