往々にして
「往々にしてよくあること」などのように使う「往々にして」という言葉。
「往々にして」は正確には「往往にして」と書きますが、音読みで「おうおうにして」と読みます。
「往々にして」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「往々にして」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
往々にしての意味
「往々にして」には次の意味があります。
・物事がしばしばあるさま。まま。(出典:デジタル大辞泉)
「往々にして」とはつまり、「頻度高く、物事が起こる様子」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・たしかに古代の政治は、人を殺すことを、往往にして必要とした。
(出典:吉川幸次郎『中国の知恵』)
・聞こえてはいるが、往往にして言語中枢のほうが働かないのだ。
(出典:鳥飼否宇『中空』)
・気分に対する感覚が鋭敏であるが故に、彼等は往往にして神経質だと思われ、怜悧だと思われる。
(出典:谷崎潤一郎『潤一郎犯罪小説集』)
・年少者は往往にして位が低い。
(出典:京極夏彦『狂骨の夢』)
・哲人も往往にして詩を作る。
(出典:萩原朔太郎『散文詩・詩的散文』)
類語
・屡々(しばしば)
意味:同じ事が何度も重なって行われるさま。たびたび。(出典:デジタル大辞泉)
・頻り(しきり)
意味:同じことが何度も引き続き起こるさま。ひっきりなし。(出典:デジタル大辞泉)
・頻繁(ひんぱん)
意味:しきりに行われること。しばしばであること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・足繁く(あししげく)
意味:たびたび行くさま。頻繁に。(出典:デジタル大辞泉)
・再三(さいさん)
意味:ある動作が二度も三度も行われること。副詞的にも用いる。たびたび。しばしば。(出典:デジタル大辞泉)