幻想
「幻想の世界」などのように使う「幻想」という言葉。
「幻想」は、音読みで「げんそう」と読みます。
「幻想」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「幻想」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
幻想の意味
「幻想」には次の意味があります。
・実際にはありそうもないことを、あれこれと想像すること。とりとめもないことを頭に思い浮かべること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「まぼろし」という意味でも使います。
「幻想の世界」は「実際にはありそうにない、空想の世界」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・いかなる幻想をもそこには描けない、いや描くべきではないのであろう。
(出典:半藤一利『日本のいちばん長い日』)
・俺が聞きたいのは、お前の抱いている俺に対する幻想をどうするかだ。
(出典:九条公人『求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇』)
・ふと、老婆らに出喰わしたのが幻想の一つのように思え、不安になった。
(出典:中上健次『讃歌』)
・それは幻想ではないかと思うほどの、わずかな光の瞬きでしかなかった。
(出典:J・ブリッシュ『スター・トレックTV版(全12巻) 2 宇宙大作戦 No2』』)
・例の探索癖で、それからそれへの幻想が暗示を描いてやまないのである。
(出典:吉川英治『鳴門秘帖』)
類語
・夢想(むそう)
意味:夢のようにあてもないことを想像すること。(出典:デジタル大辞泉)
・妄想(もうそう)
意味:根拠のないことを、とりとめもなく想像すること。 (出典:精選版 日本国語大辞典)
・ファンタジー
意味:空想。幻想。(出典:デジタル大辞泉)
・ファンシー
意味:空想。想像。また、気まぐれ。思いつき。(出典:デジタル大辞泉)
・メルヘン
意味:空想的神秘的なおとぎ話。童話。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・幻(まぼろし)
意味:実際にはないのに、あるように見えるもの。また、まもなく消えるはかないもののたとえ。幻影。(出典:デジタル大辞泉)