巻土重来
「巻土重来を期する」などのように使う「巻土重来」という言葉。
「巻土重来」は、音読みで「けんどちょうらい」と読みます。
「巻土重来」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「巻土重来」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
巻土重来の意味
「巻土重来」には次の意味があります。
・物事に一度失敗した者が、非常な勢いで盛り返すこと。
(出典:デジタル大辞泉)
「巻土」は「勢いよく土煙が巻き上がること」、「重来」は「再びやってくること」を意味する二字熟語であり、それらが合わさることで再び土煙がのぼるようにリベンジを果たすといった意味となります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・曹操は軍をひいたが、来春にでもなればまた、捲土重来してくるだろう。
(出典:吉川英治『三国志』)
・捲土重来の手ぐすねをひき、ふたたび疲れた弦之丞を危地へ誘い込もうとする。
(出典:吉川英治『鳴門秘帖』)
・そこで捲土重来を期して、もう一度という段取りになったのである。
(出典:向田邦子『無名仮名人名簿』)
・時を同じくして、背後から「捲土重来」という声が聞こえた。
(出典:森見登美彦『有頂天家族』)
類語
・取り返し(とりかえし)
意味:取り返すこと。もとの状態に戻すこと。「取り返しのつかない失敗」(出典:デジタル大辞泉)
・克服(こくふく)
意味:努力して困難にうちかつこと。「病を克服する」(出典:デジタル大辞泉)
・回天(かいてん)
意味:時勢を一変させること。衰えた勢いを盛り返すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
意味:復讐を心に誓って辛苦すること。また、目的を遂げるために苦心し、努力を重ねること。(出典:デジタル大辞泉)
・盛り返す(もりかえす)
意味:いったん衰えた勢いを再び盛んにする。(出典:デジタル大辞泉)