巧緻
「巧緻な作品」などのように使う「巧緻」という言葉。
「巧緻」は、音読みで「こうち」と読みます。
「巧緻」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「巧緻」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
巧緻の意味
「巧緻」には次の意味があります。
・精巧で緻密なこと。たくみで、細部にわたってよくできていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
つまり、「巧緻」は「きめ細やかで、よくできていること」を意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・殊に、日本の巧緻なる美術工芸品は、少からず奥さんの気に入つてゐる。
(出典:芥川竜之介『手巾』)
・海の戦となれば、あの大男とも思えぬ巧緻な戦術であった。
(出典:和田竜『村上海賊の娘 下巻』)
・巧緻な案や二段攻略案は不可としていた。
(出典:五味川純平『ガダルカナル』)
・レントゲンで内部のからくりが知られていますが、巧緻を極めた細工ですよ。
(出典:泡坂妻夫『乱れからくり』)
・この巧緻きわまる芸術の成果を公にできないのは、この無名の名優にとって残念なことであったにちがいない。
(出典:田中芳樹『銀河英雄伝説 4 策謀篇』)
類語
・精緻(せいち)
意味:極めて詳しく細かいこと。たいへん綿密なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・精密(せいみつ)
意味:くわしくこまかいこと。こまかくゆきとどくこと。また、工作物の細部にいたるところまで正確で、巧みにできていること。また、そのさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・緻密(ちみつ)
意味:細かいところまで注意が行き届いていて、手落ちのないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・精妙(せいみょう)
意味:極めて細かく巧みであること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・精巧(せいこう)
意味:仕組みが細かくよくできていること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)