左遷
働いている方々全員には「左遷」という言葉は不吉なのではないでしょうか。
「左遷」は「させん」と読みます。
意外と「左遷」という言葉を説明することは難しいかもしれません。
この記事では「左遷」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
左遷の意味
「左遷」には次の意味があります。
・〔「史記韓信盧綰伝」より。中国、戦国時代に、右側を上位として尊んだことから〕前より低い地位や官職にうつすこと。左降。（出典：大辞林）
「左遷」の由来は中国からきています。
簡単に言うと自分が現在している仕事よりも条件の悪い仕事になることです。
反対の意味として「栄転」があります。
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
使い方・例文
・或る者はこれを栄転だとして嫉ねたみます、或る者は左遷だとして悲しみます。
（出典：中里介山『大菩薩峠』）
・ヒット作りの実績を感謝されることこそあれ、左遷だなんてあるはずがない。
（出典：吉村達也『丸の内殺人物語』）
・それが、突然の金沢支店への転勤命令だった。 向うでは、営業部長の椅子を用意してあるというが、誰が見ても、左遷である。 金沢支店は、小さい規模だし、支店長以外は、現地採用ということになっていたからである。
（出典：西村京太郎『特急「白山」六時間〇二分』）
・その結果は又、その学校の社会的な資格が段々落ちて行くことだ。校長にして見れば、ジットしたままでいて、自然と左遷されていることになる。
（出典：戸坂潤『社会時評』）
・左遷生活のせいか、鹿野は以前にくらベて角のとれた感じであった。これなら役員に戻してもいい。
（出典：城山三郎『打出小槌町一番地』）
・モリンズは非道い、都で恨みをかって左遷されてきたに違いないって。
（出典：高殿円『銃姫 01 Gun Princess The Majesty』）
